神戸の海で養殖されたご当地サーモン、「神戸元気サーモン」が4年目を迎えている。
南あわじ市、姫路市に続き、兵庫県では3番目の「ご当地サーモン」として、2019年から販売がスタートした「神戸元気サーモン」。神戸・須磨の海では「東須磨サーモン部会」のメンバーが養殖を行っている。
同部会の奥谷さんによると、「神戸元気サーモン」は海に設置したいけすに稚魚を放ち、丁寧に育て上げて出荷。今年の市場に出ているサーモンの稚魚は昨年(2021年)12月にいけすに入れたもので、数はおよそ2,000匹。当時は400グラムほどだったが、出荷が始まった現在は平均でおよそ1.8キロまで成長。もう少し海水の温度が上がれば成長も進むという。
例年との大きな違いは「エサ」にある。これまではペレットという固形のエサのみを与えていたそうだが、今年は神戸で取れたシラスを2か月ほど与えた。その結果、ペレットだけのときよりもエサへの食いつきがよくなり、元気に育っているという。
奥谷さんは「海水の温度は15℃ぐらいが最適で、20℃を超えると弱ってしまうため、今が一番の食べごろ。神戸のサーモンはおいしいと知ってもらいたい。今後は生産量を増やして、近隣にも広められるようにしたい」と話している。
主に神戸市内に出荷されている「神戸元気サーモン」。神戸市須磨区にある産直市場「ナナ・ファーム須磨」にも初年度の2019年から毎年入荷があり、お刺身用、ムニエルなどの調理用、サーモン丼などで販売されている。毎年問い合わせが多い人気商品で、「今年のサーモンは脂が乗っているがしつこくなく、さっぱりと食べられる」という。2階のデッキからは肉眼でいけすの様子も見ることができる。
■ナナ・ファーム須磨
兵庫県神戸市須磨区外浜町4-1-1
電話 078-733-7722
※店舗ごとに営業時間や定休日が異なるため、詳しくはナナ・ファーム須磨の公式サイトを参照