3月途中に、強化を担うスポーツダイレクター(SD)職に就任した永井秀樹氏は、この新監督就任会見で、初めてSD職として一般の目にふれる場所に立った。
会見の冒頭、「このたび私ごとでたくさんのご意見を頂戴して世間を騒がせてしまったことを、この場をお借りしてお詫び申し上げます。しっかりと反省、改善していくなか、サッカー人としてヴィッセル神戸のために全身全霊をかけて取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いします」と述べた永井SD。
ロティーナ氏の招へいの経緯については、「この状況をすぐに改善し、好転していただけるのはロティーナさんしかいないという結論に至り(オファーし)快諾いただいた」とコメント。東京ヴェルディ時代は永井氏がユースチームの監督、ロティーナ氏がトップチームの監督という間柄だったが、当時から「ロティーナさんの素晴らしい采配、緻密な戦術の構築を見させていただいた」と名将をリスペクト。「守備の組織の構築には素晴らしいものがあり、現状、非常に失点が多いチーム状況を考えたとき、守備の再構築のところは非常に期待している」と、新指揮官には9試合15失点というチームの守備の立て直しを託す。
ただし、「ヴィッセルのプロジェクトそもそもの哲学がまったく変わるというものではない。ロティーナさんのなかでも、いい攻撃をするための守備が重要だというもの(考え)がおありになるので、そのあたりを期待している」と述べるとともに、今後のチームの目標設定については「何ひとつタイトルをあきらめていない。すべてにおいてタイトルを目指して戦っていく」と前を向いていた。