淡路屋は1963年から営業していて、伊藤さんは3代目。およそ200種類の駄菓子を販売し、メーカーから新商品が出た際には必ず仕入れているそうです。お客さんの数は、これまではずっと安定していたそうですが、新型コロナが流行しだした当初は、少し減った時期もあったといいます。もともと少額の商品ばかりを扱うこともあり「ほとんど儲けは出ない」といわれる駄菓子屋。「子どもたちの集う場所や文化をなくしたくない」と、淡路屋ではクレープの販売や、居酒屋的な大人向けの商売も扱うなど、“子どもたちの居場所”を提供し続けるために工夫を重ねています。
また最近では、お客さんがお店を紹介したTikTokの投稿が話題になり、10代後半から20代の若者も増加中とのこと。動画サイトやSNSでも、駄菓子や駄菓子屋さんを紹介する投稿が拡散され、子どもやその親だけでなく、若い世代の間でも話題になっていますよね。
今回話を聞いたチーリン製菓さん、淡路屋さんともに「子どもたちのために、駄菓子・駄菓子屋という文化をなくしたくない」という思いを語ってくださったことが印象的でした。駄菓子が再び注目を浴びている理由には、「昭和レトロ」という一過性のブームだけではなく、駄菓子に携わる人々の熱い思いによる工夫や情熱があるようです。