【淡路島】伝統芸能「淡路人形浄瑠璃」の新たな担い手 新人座員の栗林さん「時代物をしっかり語れる太夫に」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【淡路島】伝統芸能「淡路人形浄瑠璃」の新たな担い手 新人座員の栗林さん「時代物をしっかり語れる太夫に」

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 観客に物語の筋やせりふを語る「太夫」に艶やかな音色の「三味線」、人形をまるで生きているかのように扱う「人形遣い」の三業(3つの役割)が舞台の上で見事な融合を見せる「人形浄瑠璃」。伝統芸能である人形浄瑠璃は、かつて淡路島(現:兵庫県)でも盛んにおこなわれ、全国に広がりました。同島では「淡路人形浄瑠璃」という文化として、国指定重要無形民俗文化財にも登録され、約500年の歴史が今に引き継がれています。

現在の施設は2012年にオープンした(提供=淡路人形座)

 そんな淡路人形浄瑠璃の名門として知られる「吉田傅次郎座」の道具類を受け継ぎ、島内で唯一の座元として活動する「淡路人形座」(南あわじ市福良)で、3年ぶりとなる新人座員が稽古に励んでいます。

 2021年に入座したのは、現在19歳の栗林直輝さん。栗林さんは、淡路人形座のある南あわじ市の賀集福井地区出身。幼少期から人形浄瑠璃に強い興味を抱いていました。栗林さんの地元・福井地区は特に祭り好きが多く、入座したのには、小さい頃からだんじり唄(浄瑠璃が元となる、お祭りで奉納する唄)をうたっていたことが影響しているとか。小学校1年生で、実際に太夫や三味線に触れられる浄瑠璃の後継者団体「福井子供会人形浄瑠璃部」(以下、福井子供会)に入部し、中学や高校でも部活動で人形浄瑠璃に取り組み続けてきました。

 福井子供会で指導をしていたのが、淡路人形座の太夫・竹本友庄さんでした。栗林さんは友庄さんに憧れたことをきっかけに「将来は淡路人形座に入ろう」と決意したといいます。

 そして高校卒業後、念願叶って淡路人形座に入座。当初は研修生として修業を始めました。正式に座員となって以降は、師匠や先輩座員から公演演目の稽古をつけてもらい、他の座員のサポートやお客さんへの対応も担当するなど、とにかく鍛錬の日々。声が重要な「太夫」を志望しているだけあり、自主練習で発声練習をおこなうなど、熱心に人形浄瑠璃と向き合っています。

「竹本友禧」という芸名を授かった栗林直輝さん(提供=淡路人形座)

 そんな栗林さんに現在の心境を聞くと「これからも太夫として続けていく中で、一人でも多くのお客様に喜んでいただけるよう、初心を忘れず頑張っていきます! また、大先輩の竹本友庄さんのように、時代物をしっかり語れる太夫になりたいです」と強い意気込みを見せてくれました。

 南あわじ市内には、栗林さんが所属していた福井子供会も合わせると、淡路人形浄瑠璃に関する子ども向けの部活は5つあるものの、認知度が低下している状況がありました。しかし、4年ほど前から小・中学生を対象に、地元の文化や芸能を学ぶコアカリキュラムがスタートしたこともあり、子どもたちの間で徐々に知名度を取り戻しつつあるそうです。

 伝統芸能ということで、初心者からすると少しハードルの高いイメージもある人形浄瑠璃。淡路人形座では、公演前に演目や役割の説明、観劇レクチャーもおこなっていて、初めての場合もスルッと浄瑠璃の世界に入り込めるよう工夫されています。


◆淡路人形座
〒656-0501 兵庫県南あわじ市福良甲1528-1地先
電話番号:0799-52-0260
定休日:水曜  ※2022年4月は21日(木)も休み
【淡路人形座 公式HP】

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