かつての子どもも大喜び 「なつかしい!」約1000点のおもちゃ・広告が集結 北原照久コレクション展 兵庫・芦屋 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

かつての子どもも大喜び 「なつかしい!」約1000点のおもちゃ・広告が集結 北原照久コレクション展 兵庫・芦屋

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「ブリキのおもちゃ」のコレクターとして知られる北原照久氏の膨大なコレクションの中から、昔なつかしいおもちゃや広告、約1000点を集めた「北原照久コレクション展」が、芦屋市立美術博物館で開催されている。2022年6月19日(日)まで。

 会場に足を踏み入れると、タイムスリップしたような感覚になる。「かつての子どもたち」は目を輝かせて展示ケースをのぞき込んでいる。1950年代から70年代を中心とした「おもちゃ」と「広告」のお宝が迎えてくれる。

「おもちゃ」の展示では、超合金やソフトビニール製の特撮ヒーローや怪獣の他、ブリキの鉄人28号や鉄腕アトム、ホットケーキが実際に焼ける「ママ・ケーキ」やリカちゃん人形などが並ぶ。ひときわ目立つのは「等身大以上」の仮面ライダー。これは現代の「ガチャガチャ」で、お金を入れ、ひざの部分からカプセルトイを取り出していたという。

 船や飛行機、汽車・電車、車のおもちゃも数多く展示されている。日本製のものも多く、どれも精巧な作りで、技術の高さを感じられる。これらのおもちゃは戦後の主要産業の1つとして輸出されていた。占領下の日本でアメリカ向けに制作されたおもちゃのパッケージには「Made in Occupied Japan」と印刷されていた。また第1次世界大戦後は、ドイツに代わって日本で多くのおもちゃが作られ世界中に広まった。一つひとつのおもちゃからは温かみや作り手の思いのほか、その時代背景や歴史を感じとることもできる。

 この他、雑誌の付録や駄菓子屋などで売られていた安価なおもちゃ、めんこ、戦前戦後のさまざまなすごろくも見ることができる。

「広告」の展示では、明治、大正、昭和の時代のポスターやメーカーのマスコットキャラクター、看板などを集めた。「福助」というと両手を膝の前についているイメージがあるが、以前は膝に手をそろえて置いていたものや、燕尾服や洋服をまとったものもある。家庭常備薬のパッケージからは「なるほど」と思わせ個性的な表現で薬効を知ることができる。商品を売るための各メーカーのエネルギーが伝わってくる。

「珍しいもの、というより、昔なつかしいものを集めた」と話すのは芦屋市立美術博物館の室井康平学芸員。北原氏には「コレクションに出会うことで驚きや感動があるはず。それを未来にも伝えていきたい」という思いがあるといい、「かつてこどもだった人にはなつかしい思い出を持って帰ってもらい、若い人に伝えてほしい」としている。

芦屋市立美術博物館

◇「北原照久コレクション展 -おもちゃ!広告!驚きと感動と心温まる物語‐」
会場 芦屋市立美術博物館   
会期 2022年4月16日(土)~6月19日(日)
休館日 月曜
【芦屋市立美術博物館 公式HP】



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