そして、ロティーナ監督に東京ヴェルディ時代から教えを受け、名将のサッカーを体現している井上選手は、ACLでも大活躍。今後のキーマンとなり得る背番号20にも注目だ。「自信というところは一番、この(ACLのタイ)遠征で取り戻せたかなと思うが、(結果を残しているのは)ACLの試合でしかしていないし、明日の試合、リーグ戦という意味で、そこでも結果を出せないと意味がないと思う。明日また重要な試合になると思う」と試合前日に静かに闘志を燃やす井上選手。「前線で使われることが多いので、ゴールやアシストという数字を残していかないと、このチームでは試合に出続けられないと思う。自分自身がそこにこだわってやりたい」と、こちらも気合いがみなぎる。
「いま(チームのJ1での順位は)どん底なので、とにかく1試合1試合決死の覚悟で臨んでいければ、自ずとしっかりした結果はついてくるものだと思っている」と武藤選手が言うように、最下位からの巻き返しを目指すヴィッセル。この神阪ダービーで、クリムゾンレッドの変貌した姿を見せつけたいところだ。まずはリーグ戦5勝1敗と相性のいい地、パナスタから、再生への一歩を踏み出す。