夫を通して話を聞く限りでも、私たち夫婦にとって何が良いかを考えてくださる素晴らしい上司でした。その方が上司の時に出産できて本当に良かったなと夫婦ともども感謝しています。私自身はフリーランスで働いていましたが、ありがたいことに私も仕事の関係者の方が皆さんとても協力的で、少しでも休めるように前倒しで仕事を進めてくださったり、私の担当業務を待っていてくださったりして、本当に感謝しています。男性も女性も、心置きなく育休を取得できる環境がもっともっと広がれば良いなと思います。
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旦那様にも、復職後の会社の様子を聞きました。
「皆さん非常にウェルカム感が強く、他部署含め会社全体が温かい雰囲気で迎えてくれました。加えて、子持ちの方や子どもの誕生間近という方から声をかけてもらうことが増え、今までよりも会社内の人脈が広がり、そういった面でも育休を取得して本当に良かったなと感じています。うちの会社は海外企業との接点が多いことも影響しているのか、もともと男性含めて育休取得を奨励しており、上司は取得されたものの、当時はまだまだ男性の取得率は低い状況でした。しかし僕を皮切りに徐々に増えてきて、最近ではマネージャー職の男性社員も2か月取得されたそうです。」
この素敵なエピソードに、リプライでは共感や絶賛の声が続々と集まりました。
「神様みたいに素敵な上司…うらやましすぎる!」
「こんな幸せな連鎖が続いてほしい」
「今の日本では夢のような出来事」
「これが当たり前の社会になってほしい」
「育休取得を通して、子どもの笑顔、親の笑顔があふれる国になってほしい」
「うちの会社の育休は最大3日と言われた…」
「うちの旦那は1か月申請したら、1年の間違いじゃないの?!と上司に言われ、3か月もらいました。育児が分担できて本当にありがたかったです。」
夫が「俺はかなり育児に参加してる方だと自負してるんだけど、それでも絶対ママじゃないとやだモードがあって勝てない。君は俺の何倍も何十倍も息子に時間も愛情もかけてくれてるんだろうね。いつもありがとうね」って言ってくれたのでもうちょっと頑張れそう。
— かなか*2y (@KanakaTsubaki) April 14, 2021
2022年4月から段階的に施行が始まっている育児・介護休業法の改正法案により、企業に対して、従業員が育休取得するための雇用環境整備や、有期雇用労働者の取得緩和などが義務付けられました。2022年10月からは、いよいよ産後パパ育休(出生時育児休業)制度も創設されます。こちらは男性版産休ともいわれ、育児休業とは別で、原則休業の2週間前までに申し出ることで、出生後8週間以内に最長4週間休暇、2回まで分割での取得も可能になります。
法整備に伴い男性が育休取得しやすくなったとしても、夫はもちろん、会社や同僚の理解や協力が欠かせません。他にも業務内容や収入面など、各人各様、考慮すべき点は多いものの、夫の育休取得を誰よりも望んでいるのは出産後の妻かもしれません。仕事と育児のワークライフバランスについて、会社・従業員・夫婦間にも変化が求められてきています。
(取材・文=ししまる555)