【HYOGO魅力人】スマスイの獣医・毛塚千穂さん 獣医の一日は「あえて予定を定めない」 印象深いのは「カピバラの歯の治療」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【HYOGO魅力人】スマスイの獣医・毛塚千穂さん 獣医の一日は「あえて予定を定めない」 印象深いのは「カピバラの歯の治療」

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 一方で「つらそうだった動物が治療して元気になるとうれしいですね。例えば、歯が悪くて餌を食べられなかったカピバラに、歯を削るという治療をおこなって、再び食べられるようになった様子を見たときなど。本来、カピバラは歯を抜くのが難しい動物なので、愛玩動物のように強制給餌をしたくても簡単にできないんです。歯を削るだけでは症状が改善しないこともあるだけに、ホッとしました」(毛塚さん)

カピバラの「マーク」(提供=須磨海浜水族園)

 そんな毛塚さんが感じる同園ならではの魅力は、スタッフと来園者の距離が近いこと。関東出身の毛塚さんからすると、飾らない雰囲気やサービス精神がそのまま関西人の良さのように思えるのだとか。

 毛塚さんは「そんな雰囲気も『スマスイ』が地元神戸に愛されてきた理由だと思うので、これからも守っていきたいです。飼育動物たちの心身の健康を守り続けることはもちろんですが、獣医の得意分野を生かした展示教育活動にも取り組みたいです。普段はあまりおもてに出ない獣医の仕事ですが、まだまだ興味深い出来事はたくさんあるので、良い形でオープンにしていきたいです」と、同園への愛と今後の意気込みを聞かせてくれました。

 同園は現在、2024年の新施設オープンに向けて工事中。一旦の閉園日である2023年5月31日までは本館のみで営業。淡水魚の展示や、「ペンギン広場」(3階)、スマスイの歴史を学べる「スマスイミュージアム」などを楽しめます。6月1日からは、新たなフリーパス「スマスイ・スマイルパス」を販売(価格は購入時期により変動)。2023年5月31日まで何度でも使えます。毛塚さんが力を注いでサポートをおこなう生きものたちを見てみたいという人は、フリーパスを活用して「スマスイ」に遊びに行ってみては。

■「神戸市立須磨海浜水族園」
神戸市須磨区の須磨海浜公園内にある水族館。日本初となるチューブ型水中トンネルや半地下式の水槽、波の大水槽など、画期的なシステムや展示方法を取り入れてきた。イルカショーを行うなどしてきたが、本館以外は2021年2月末で営業を終了して現在工事中。本館も2023年6月に工事に着手、2024年春に新しくオープン予定。

(取材・文=つちだ四郎)

◆神戸市立須磨海浜水族園
〒654-0049 兵庫県神戸市須磨区若宮町1-3−5
営業時間:9:00~17:00(最終入園16:00)
最寄り駅:JR「須磨海浜公園」駅から約5分
※新しい施設オープンまでのスケジュール、入園料など詳細は公式サイトでご確認ください。
【公式HP】
【「スマスイ・スマイルパス」について 公式HPより】

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