女優の武田梨奈がパーソナリティーを務めるラジオ番組『武田梨奈のこだわりな時間』(ラジオ関西)5月28日放送回に、俳優の高杉真宙がゲスト出演。今年3月から4月にかけて上演された舞台「ライフ・イン・ザ・シアター」で勝村政信との二人芝居に挑戦した高杉が、そのときの経験や舞台の魅力について語った。
【武田梨奈(以下、武田)】 二人での舞台は、せりふの量がすごそうですよね。
【高杉真宙(以下、高杉】 すごいですね。ただ、僕以上にやっぱり勝村さんがすごかった! 膨大なせりふ量なのに、あの計算され尽くした動きというか……。もう本当にいい先輩、尊敬する先輩ですね。
【武田】 どんな感じだったんですか?
【高杉】 (稽古の)初日から台本なしの立ちで、動きながらやって、つけていくという感じですね。
【武田】 舞台は90分間ノンストップですよね。
【高杉】 そうなんです。二人芝居で。1週間ぐらいでいったん全部(ひと通りの稽古を)つけ終わって、それ以降の2~3週間ぐらいはずっと二回通し(での舞台稽古)。二人しかいないし、(実際は)1時間半くらいで終わっちゃうから。二回通しのダメ出し含めてで、1日が終わりって感じですね。
【武田】 出演者がお二人なので、よりコミュニケーションを取る機会が多いと思いますが、印象に残っていることはありますか?
【高杉】 「清潔感だからね」と、いっぱい言われました。二人での舞台ということで、勝村さんも面白いですし、僕も何かしたいとなってしまいがちで、勝村さんだったら絶対にすべて受け止めてくれるからと思ってやっちゃうんですが、「違う。清潔感だからね」と。
【武田】 余計な付けたしをしないということ?
【高杉】 そう。「ちゃんとストレートにやるところはやると決めてやっていくのが重要だよ」と言っていただいて。いろんなことを教えていただき、本当に多くのことを学びましたね。二人芝居って、大変なことはもちろんたくさんあるんですが、それ以上に、一緒にやる『バディ』という思いが強いですね。舞台というのは、1~2か月の間、ずっと同じ場所で、ずっと同じせりふをやっていく作業。なのに二人しかいないとなると、相手とのやりとりや、どんな人かというところで……、
【武田】 信頼関係も、大切になってきますよね。
【高杉】 本当にそうなんです! でも、面白かったですね、戻れるなら戻りたいぐらい。
【武田】 それはぜひ観たかったです! 舞台での⼆⼈芝居は、今までの映画や舞台、ドラマなどとはまた違った感覚でしたか?
【高杉】 違いましたね。今回の勝村さんとご一緒した舞台の前が、4人での芝居だったんですよ。
【武田】 次は、一人芝居かもしれないですね(笑)。
【高杉】 それはさすがに、ちょっとハードルが尋常じゃないから(笑)。今回も、「二人芝居きた! (人数が)減っていってる!」と思いましたけど。それはともかく、今回の二人芝居では、先輩と後輩の劇団員の話だから、(実際に演じるなかで)リンクする部分が多くありました。僕自身も実際に教えていただくたくさんのことがあって、劇中でもあってという中で、すごくノンフィクションのようというか。もちろん、お芝居なのでせりふがあって、それになぞってずっとやって行くんですが、流れ自体は今までやってきたことと一緒だなと。その数か月稽古してきたものが、本当にそこでただ勝村さんとせりふを言うという、感覚でいえばそんな感じでしたね。
【武田】 私、まだ舞台を一度もやったことがないので、そういう話を聞くと勉強になります!
【高杉】 ぜひやってみてほしいです! 舞台は、僕は好きですね。同じせりふをもう一度言うことって(テレビや映画では)ないじゃないですか。
【武田】 確かに、そうですね! 映像は撮影したら次にどんどん進んでいくから、同じシーンに戻ることはないですよね。
【高杉】 (舞台をやるうえでせりふについて)「じゃあこういう意味なのかな」、「ああいう意味なのかな」と、稽古でも試せますし、ある種、本番でも試せますし、本番でやっと“見つかるもの”というのも、結構あるんですよ。「こんなに(稽古を)やったのに、こんな見つからなかったんだ、この宝物!」みたいなことが。
【武田】 それ、とても面白そうです!
【高杉】 そうなんですよ。だから僕はぜひ舞台をやってみてほしいなって思います。舞台は難しいものですが、役者は(舞台を)好きなのかなと、いつも思いながらやっています。
【武田】 役者をやっている上で、「舞台をやると意識が変わる」ということをよく聞くので、私もやってみたいです! 今回、裏話が聞けて良かったです。ありがとうございます!
【高杉】 ぜひ! 楽しいですよ!
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