兵庫県は30日に開いた新型コロナウイルス感染症対策本部会議で、屋外で距離が保てる場合にはマスクの着用を求めないことや、飲食店などに出していた人数や時間の制限を解除することを決めた。斎藤元彦知事はその理由について、「新規感染者の減少傾向が続いているため」と述べた。
■「脱マスク」の条件として…
斎藤知事はマスク着用の必要がないケースとして、国のガイドラインと同一であることを前提に
▼会話があっても公園での散歩やランニングなど「屋外で充分な距離を確保できる場合」や、
▼「距離を確保できなくても会話がない」徒歩での通勤など
▼屋内であっても「感染対策をした会議では、発言時を除いて」 不要とした。
また、人とすれ違うような場合には、屋内で会話を行う会議などの場面ではマスクの着用を推奨するが、十分な換気といった感染防止対策を講じている場合はマスクを外すことも可とした。
斎藤知事は、「これからの季節は熱中症のリスクも高くなる。無理はせず、ケースバイケースでの対応をお願いしたい」と話した。
なお小学校就学前の児童について、2歳未満の乳幼児は、引き続きマスク着用は奨めず、2歳以上についても一律には求めないとした。
学校などでは、身体的距離が確保できる場合や、とりわけ夏場の体育の授業は、熱中症対策を優先し、マスク着用は奨めず、部活動でも各競技団体のガイドラインに沿って対応する。ただし更衣室や食事の場面ではマスクの着用や換気など徹底した感染防止対策を求める。
■「同一テーブル4人以内、2時間程度以内」は解除
飲食店など出していた、同一テーブル4人以内、2時間程度以内での飲食の協力要請は、5月いっぱいで解除する。6月以降も新型コロナウイルス対策適正店認証店舗については、引き続き認証基準を遵守するよう求めるほか、非認証店には、酒類を提供する場合はアクリル板の設置や食事中以外のマスク着用の推奨など一定の要件を満たすことを要請する。
斎藤知事は、基本的な感染防止対策の徹底やワクチンの積極的な接種を県民に継続して求め、夏祭りやイベントなど地域の活性化に向けた取り組みを再開し、賑わいを取り戻していくことも必要だと述べた。
また本格的な夏を迎え、風水害に対する備えも必要だとして、ハザードマップや非常持ち出し品にマスクや消毒液があるかどうかも確認するよう求めた。