「市販のカレールーで作ったものに、最後に“ガラムマサラ”をふりかけるだけでも一気に本格的な風味になります」とバシンさん。
ガラムマサラとは、「いくつかのスパイスが混ぜ合わされていて、香りを豊かにするスパイスです。さらにこだわりたいとなれば、原形のままのホールスパイスを使うなど、どんどんチャレンジしてもらえれば」(バシンさん)
さらに、カレー以外でもスパイスを身近に楽しめる方法があるという。
「コーヒーや紅茶にシナモンをいれるだけでもすごくいい香りがするのでおすすめです。また、ブラックペッパー、ホワイトペッパー、ピンクペッパーをまとめて一つのミルに入れておき、キッチンや食卓に置いておくのもオシャレでいいですよ。やはりホールのままのものを、食べる直前に削った方が香り高く味わえます。好みでミックスして使うのもいいと思います」(バシンさん)
神戸スパイスでは、スパイスに関するオンラインセミナーも行っている。レシピで使うスパイスセットが自宅に届き、一緒にカレーを作っていくことで、スパイスの使い方を身をもって学べるのだという。「ただ説明を受けるだけだとわかりにくいこともありますが、『クミンシードはこんな香りなんだ』といったことを体験してもらうことで、スパイスの良さを伝えていきたい」とバシンさんは話す。
2021年には、ミツカン酢で有名なミツカンと協力し、ピクルスを自宅で漬けるためのセットを発売。仕上げたい風味に合わせてスパイスがあらかじめ組み合わされており、人参、きゅうり、大根などのピクルスが簡単にできる。スパイス一つ一つの香りを感じられると好評だそう。
スパイスに興味がある人は、ドリンクやピクルスなどの手軽なものから普段の生活に取り入れてみるのもよさそうだ。