今年4月に発売された新しい楽器が話題です。簡単に演奏できると注目を浴びているのは、ポンプ型の楽器『ミュージック ポン・プー P-tunes(ピーチューンズ)』。見た目は浮き輪の空気入れのよう。じゃばらになっていて、押すと音が出るしくみです。「ドレミファソラシド」の各1音が鳴る8つのポンプが1セットになっています。
発売からまだ2ヶ月ですが、「子どもたちから大人気」「力が弱いお年寄りでも楽しめる」と、幼稚園や小学校、高齢者施設など1,000以上の団体から注文が寄せられているそう。製造販売元で、「鍵盤ハーモニカ」を年間40万個以上販売する「鈴木楽器製作所」(静岡県浜中市)に詳しく聞きました。
■「押すだけ」簡単! 演奏できる曲は150以上
『ミュージック ポン・プー P-tunes』(以下、ミュージック ポン・プー)は、手で押すとポンプ内のリードが震え「プー」とハーモニカのような音が鳴る仕組み。1つのポンプからは1つの音だけが鳴ります。
ドレミファソラシドの1オクターブ8音がセットになっていて、各ポンプの表面には、音階を記した色違いのシールが貼られています。
押す速さや強さを変えることで、音の長短・強弱も表現可能。1人で並べて叩いても、みんなで分担して叩いてもOK。テーブルなどの上で使うのはもちろん、床に置いて足で踏み鳴らしたり、付属のひもで体の好きなところにつけて演奏したりなど、様々な使い方で楽しめます。
楽譜も用意されています(別売り)「きらきら星」など童謡を中心に150曲分を収録。楽譜内のQRコードからは演奏動画が観られるため、初めての人も気軽に始められます。
■子どもからお年寄りまで 「1人でもみんなでも」
弱い力でも、ポンプを押せば音が出るということで、幼稚園や小学校からはもちろん、高齢者施設からもよく注文があるそう。コロナ禍のいま、演奏による「飛沫感染の心配がない」というところも人気の理由の一つ。
ハンドベルのように、皆で力をあわせての演奏も行えるため、コミュニケーションツールとして、会社のレクリエーションで使われることもあるのだとか。また、幼児が音に親しむきっかけになるというので、出産祝いなどギフトとしても活用されているそう。「簡単に音が出て楽しい」「子どもがドレミを覚えてくれた」とあらゆる世代から好評を得ているようです。