――会社員・Bさん(30代・女性)の場合
取引先の男性に「食事でも」と誘われ、付き合いのつもりで何度か応じるうちに、週に何度も連絡が来るようになりました。私にはその気が無かったこともあり、そのうちおさまるだろうとスルーしていたのですが、次第に彼からの連絡を待ちわびるようになっていました。数ヶ月後に交際を申し込まれた時は、大喜びでOKしました。
自念さんは、最近「告ハラ(=告白ハラスメント)」という言葉が話題になっている理由も、この「脈」の温度感を読み取れない、または読み取ろうとしない人が増えているからではないかと指摘します。自分の思いを相手に伝えることは大切ですが、自分の中だけで煮詰めた感情を一方的に相手にぶつけることは、恋愛の醍醐味を見失っているといいます。自分の気持ちを見つめ、相手の気持ちを推し測る時間こそが、自分を成長させる「いい恋愛」への第一歩だということです。
「脈」を読み取ることは非常に難しいですが、その読み取ろうとする行為自体が大切な時間のようです。交際前だからこそ味わえるドキドキ感を楽しんで、「いい恋愛」に繋げたいものですね。
(取材・文=村川千晶)