夏の海辺の風物詩「ウミホタル」。鑑賞地の一つである兵庫県赤穂市では、24日、温泉旅館による鑑賞会も始まった。
ウミホタルは、カニやエビと同じ甲殻類。体長は大きいものでも3ミリメートルというごく小さな生き物だ。刺激を与えると発光する。光を放つのは、敵に食べられそうになるなど危険を察知したときや、求愛するときだそう。夜の海を青く彩るその幻想的な光は、毎年、日本各地の浜辺で多くの人を魅了している。
「忠臣蔵」のふるさと、カキの名産地としても名高い赤穂も、ウミホタル鑑賞地の一つ。市内にある温泉旅館「銀波荘」では、24日に「海ホタル観察会」をスタートした。ブルーシートを用いるなど、海ホタルが傷つかないよう細心の注意をはらって進めているという。
観察会の案内人は、支配人の徳田幸造さん。じつは徳田さんは、「赤穂の海にも海ホタルがいるのではないか?」と探し続け、13年間もの間少ない資料をかき集めて研究してきたのだとか。長きにわたって研究してきたのは、徳田さんが初めて「海ホタル」を見たとき、そのきれいな青い光にあまりに感動したからだそう。
「海ホタル観察会」は、赤穂御崎で、9月9日(金)まで毎週金曜の夜に開催(お盆期間は除く)。また、8月22日から26日は「海ホタルウィーク」として毎日実施する。定員は1回あたり50人。宿泊者向けイベントだが、定員まで余裕がある場合のみ宿泊客以外も参加可。ただし、必ず事前に電話で問い合わせのうえ予約のこと。詳しくは銀波荘の公式サイトで確認できる。問い合わせは、電話050-2018-0878。
この時期の赤穂は、天然の岩ガキが旬を迎えている。ウミホタルの美しさとともに、夏の思い出を作ってはいかがだろうか。
銀波荘のインフィニティ風呂「天海の湯」