「1962年の発売当時は不評だったそう。(売り上げも)1日15~20個ほどと、あまり売れなかったと聞いています。ただ『どうしても食べたい!』というコアなファンがいたそうです」(西村さん)
転機は、販売開始から40年ほど過ぎた2000年頃。スーパーへ卸し始めたことやメディアに取り上げられたことを機に、サラダパンは全国へと広がっていきました。そして、サラダパンになじんだ滋賀県の人々も手土産として購入するようになり、製造数が増加したのだそうです。
「今ではお寺へのお供えとして使ってもらうことも多く、考案した祖母(智恵子さん)は『販売当初では考えられないことだ』と言っております(笑)」(西村さん)
一時期は、県内の給食メニューにも採用されていたというサラダパン。現在でも、小学校でサラダパンを食べる機会があったり高校の購買部で販売されていたりと、滋賀県民の生活に根付いたソウルフードなのです。
(取材・文=つちだ四郎)
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