佐渡とオペラの縁は深い。実母は若い頃プロのオペラ歌手で、佐渡は幼少期からプッチーニやヴェルディを聴いて育った。オペラを初めて見たのは高校時代だったという。
指揮者になりたいと志した佐渡が、有名指揮者の弟子入りを次々断られた末、飛び込んだのは関西二期会。大学1年の時だった。同会の副指揮者を経て、国内各地で指揮者のアシスタントを務め、やがてウィーンへ。音楽の都では、時間ができるたびに国立歌劇場に通い、天井桟敷の席でさまざまな作品を鑑賞した。『ラ・ボエーム』も「見倒した」という。
兵庫県立芸術文化センターの芸術監督に就任した佐渡は、同センターがオープンした2005年以降、毎年演目を替えながら「プロデュースオペラ」を開催。『魔笛』『蝶々夫人』『椿姫』などの名作をロングラン(8日間)、低料金で上演し、新しいオペラファンを着実に増やしてきた。
事前に開かれた記者発表会で、佐渡は『ラ・ボエーム』を「湿度、寒さ、温度、人の感情、喜び、切なさ。プッチーニの手腕によって、それらが何倍にも何倍にも音楽で表現されている。本当に素晴らしいオペラです」と激賞した。
「佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2022 歌劇『ラ・ボエーム』」は24日まで(19日休演)。予約、問い合わせは芸術文化センターチケットオフィス(電話0798-68-0255)。
【公演情報】
◆佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2022 歌劇『ラ・ボエーム』
日程:2022年7月15日(金)~24日(日)いずれも午後2時開演 ※19日(火)と22日(金)休演
チケット:A 12,000円 B 9,000円 C 7,000円 D 5,000円 E 3,000円(消費税込/全席指定)
会場:兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホール
〒663-8204 兵庫県西宮市高松町2-22
(阪急西宮北口駅南改札口スグ/JR西宮駅より徒歩15分、阪急バス7分)
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