一例として、7月に、サントリー食品インターナショナル株式会社がコンビニ限定商品として発売した「サントリー天然水 ラベルレス」があります。販売時点からラベルが貼られておらず、透明のペットボトルにそのままデザインを施した専用容器(“氷雪ピュアボトル”)にミネラルウォーターが入っています。
購入する際に、こういったラベルの貼られていないペットボトルを選べば、自宅で処分する際にも、外出先で回収ボックスに入れる場合でも分別の必要がほとんどなく、ただキャップを外すだけで良さそうです。
また、サントリーでは、近年、ペットボトルを再び新しいペットボトルに生まれ変わらせる「水平リサイクル」(ボトルtoボトル)という手法に積極的に取り組んでいるそう。
例えば、回収されたペットボトルが繊維になった場合、一度は新たな製品に生まれ変わっても、その製品が使用後にリサイクルされなければ、リサイクルの循環はそこで止まってしまいます。しかし、ペットボトルを再びペットボトルにリサイクルすれば、半永久的に「資源」として運用することができます。そうして新たな石油由来原料の使用をなくすことで、結果的に地球上からゴミを減らすことができるそうです。
全国清涼飲料連合会の調査によると、2020年時点での国内の水平リサイクルは、ペットボトルリサイクル全体の15.7%。清涼飲料業界全体では、2030年までにそれを50%まで引き上げると宣言していることもあり、この取り組みはますます広がりそうです。
このように、水分補給という何気ない行動一つをとっても、ほとんど意識することなくSDGsに参加することは可能なようです。あなたも、商品を購入するときや、ゴミとして処分する際に「なんとなくいいことをしたかも!」という気持ちになれるSDGsな行動を取ってみては?
(取材・文=村川千晶)