「基本的に自転車に2人以上が乗ることは禁止されています（道路交通法57条2項及び各都道府県道路交通法の定め）。しかし、子供を乗せる場合には、例外的に2人以上で自転車に乗ることが認められています」(森本弁護士)
条件は各都道府県によって差がありますが、基本的には……
・運転者が16歳以上
・小学生就学の初期に達するまでの子どもを乗せる（6歳未満としている自治体も）
・チャイルドシートが取り付けてある
と規定している都道府県が多くあります。また、チャイルドシートが取り付けられていない自転車でも、4歳未満の子どもを抱っこ紐などで確実に縛り“背負って”二人乗りすることは認められています。
しかし、注意しないといけないのが、子どもを“前抱っこ”することは認められていない、というところです。さらに、条件に沿えば運転者以外に2人の子どもと同乗することができますが、3人の子どもを同時に乗せて走ることは禁止されています。
そして、基本的にやめるべきなのは、多くの人がしてしまっているであろう、「傘差し運転」「スマホ・イヤホン・ヘッドホンを使用しながらの運転」です。これらの行為は多くの都道府県で道路交通法違反にあたり、罰則を受ける可能性があります。
死亡事故なども多発している自転車。ルールを守って正しく乗りましょう。（取材・文＝宮田智也 / 放送作家）
◆森本圭典 かなえ法律事務所（神戸市） 共同代表弁護士 / 甲南大学 非常勤講師
2013年12月弁護士登録。地元兵庫県で地域に根ざした弁護士活動を行う。取扱分野は、相続、交通事故、破産、中小企業のトラブルなど。甲南学園を卒業した縁から、甲南大学で非常勤講師も務める。
