自分をスーパーヒーローだと勘違いした男が悪を倒し平和を守る姿を、ふんだんにギャグを盛り込みながら描いています。フランス版シティーハンターのチームが制作する下ネタ多めのアクションコメディー。映画『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』が全国ロードショー公開中です。
主人公は売れない俳優のセドリック。警察署長の父親は反対していますが、セドリックはスターになる夢をあきらめられず、役者を続けています。
偶然、セドリックは新作映画「バッドマン」の主役に起用されます。「バットマン」に似たヒーロー「バッドマン」が活躍する作品で、“バッドモービル”に乗り、宿敵“ピエロ”と戦いを繰り広げるキャラクターです。
スターになるチャンス! セドリックは体を鍛え上げ、武術を学び撮影に臨みます。
撮影初日、妹から父親が入院したと連絡があり、焦ったセドリックは、バッドスーツのまま撮影用のバッドモービルに乗って病院へと急ぎます。
この途中、セドリックは事故に遭って頭を打ち、気絶してしまいます。目を覚まして警察に通報しますが自分の名前が思い出せません。セドリックは記憶喪失になっていました。
自分はバッドスーツを着ていて、袖口には催涙ガスが仕込まれています。未来型の腕時計や女性と自分のツーショットが入ったペンダントを身につけています。
「そうか、オレはスーパーヒーローだったのか―!」
セドリックは自分がバッドマンだと思い込み、ピエロに誘拐された妻子を助けるため現場へ向かいます……。
日本の人気コミック「シティーハンター」をフランスで実写化した『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』のチームによる新作です。監督・主演はフィリップ・ラショー。
コロナ禍のフランスで公開され、大ヒットを記録しました。
バッドマンのようなヒーローものをフランスで作りたいけれど予算がないのでパクリ映画の「バッドマン」を撮影する、という設定の劇中劇を発端として、アメリカンヒーロー映画の細かいパロディやおバカな下ネタを次々と繰り出すフレンチコメディ。史上最低のヒーローとして終盤まで笑わせ続け、ラスト場面のカッコ良さを際立たせています。『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』は、いま公開中です。(SJ)