今後の課題としては、大きく「性能」「安全」「安心」の3つが考えられます。まず性能の課題として「機体とバッテリーの性能の向上」、安全の課題として「今後に国交省が定める安全基準を満たすことができるか」、そして安心の課題として「空飛ぶクルマが整っても、人々に安心して乗って頂くことができるか」などが挙げられるようです。既に飛行実験は進められており、今年の秋には大阪ベイエリアでの実証実験を予定しているそうです。
SkyDriveは、関西・大阪万博を皮切りに空飛ぶクルマの社会実装を目指しています。気になることの一つが費用面。私たちが実際に乗るとすると、料金はいくらくらいになるのでしょうか。広報によると、「エアタクシーというビジネスモデルであれば、1回の乗車につき数万円の利用料を想定」しているそうです。
身近になってきた感のある空飛ぶクルマ。実際に関西・大阪万博ではどのように運用されていくのでしょう。大阪府産業創造課によると、「まだ検討段階ではありますが、南港や神戸空港、関西国際空港などと万博会場を結ぶ交通手段になるのが理想です。また、遊覧飛行で体験してもらうことも検討しています」とのこと。さらに、「1社だけではなく、世界各国で開発された空飛ぶクルマを展示し、試乗できるような会場も想定しています」とのことでした。
いかにも「未来」といった技術で想像もつきにくい空飛ぶクルマ、その実現は着実に迫っています。気軽に乗れる将来はまだまだ先かもしれませんが、その時を楽しみにしたいですね。
(取材・文=宮田智也 / 放送作家)