◆鉄アナ・羽川英樹「行ってきました!」vol.87
大阪メトロ御堂筋線は1933(昭和8)開通の日本で2番目に古い地下鉄です。この路線は上りで梅田の次の中津から地上部分に出ていき、北大阪急行につないで千里中央まで走ります。1970(昭和45)年の大阪万博では、新大阪で新幹線を降りた多くの観客を会場前まで運びました。そして、あれから約半世紀ぶりに、来年度(2023年度)完成を目指して、いま、延伸工事が着々と進んでいます。そんな沿線の過去、現在、未来を探ってみました。
10両編成の御堂筋線は「中津」を過ぎると地上に出て、すぐに全長約800メートルのアーチ状の新淀川橋梁を渡ります。
左手に日清食品の大阪本社ビルが見えてきたら「西中島南方」。大阪メトロには2つの地名をくっつけた駅名が多いのですが、そのはしりになったのがこの駅。南方(みなみがた)と濁りますが、接続する阪急京都線は南方(みなみかた)と読みます。
次の「新大阪」は、新幹線ホームの真下にあります。意外と知られていませんが、ホームの北端にかなり広いトレインビュースペースがあるんです。
現在、御堂筋線は21系・31系列車が中心ですが、7月4日に御堂筋線を46年に渡って走った10系の最後の1編成が静かに引退していきました。大阪市営地下鉄初の冷房車として活躍し、半世紀近くを走りぬいた車両でした。
さて、高橋英樹さんの大きな顔が映し出された広告看板が見えたらジェネリックの沢井製薬本社もある「東三国」。ここは新大阪に近いため単身赴任者も多く住み、安くてうまい飲食店も数多く存在します。
ひたすら新御堂筋と並走しながら御堂筋線・終点の「江坂」へ。ここで北大阪急行の乗務員と交代です。1983年に関西に初出店した東急ハンズが駅前にドンと構えています。
「緑地公園」は大阪4大緑地の1つ、服部緑地への最寄駅。甲子園球場33個分という広大な敷地は、府民の憩いの場となっています。
そしてマンションやUR団地がずらりと立ち並ぶ「桃山台」を出ると、「千里中央」までは再び地下部分に入ります。ちなみに桃山台~千里中央の1駅間の運賃は今でもたったの100円と日本一安い初乗り運賃。(※若桜鉄道・岡山電気軌道も100円区間あり)