姫路信用金庫 22年6月期「景況レポート」 製造業は「エネルギー・原料価格高騰」の影響も | ラジトピ ラジオ関西トピックス

姫路信用金庫 22年6月期「景況レポート」 製造業は「エネルギー・原料価格高騰」の影響も

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 姫路信用金庫(本店:姫路市十二所前町105)がこのほど、取引先企業の景況感を調べる「景気動向調査」を行い、結果を「ひめしん景況レポート(2022年6月期)」として発表した。それによると、取引先の景況感は5四半期続けて改善したことが分かった。調査は6月上旬、22年4月から6月を対象期間として450社を対象に実施、447社から回答を得た。

提供:姫路信用金庫

 姫路信金の調査の対象は、兵庫県播磨地域から明石市、神戸市にかけての企業で、「製造業」と「非製造業(卸売、小売、運輸・サービス、建設、不動産)」の計6業種に分けて行う。対象のうち85%以上が従業員50人未満規模と、中小企業や地場産業の業況を反映した調査となっているのが特徴だ。

2022年6月期の「ひめしん景況レポート」(提供:姫路信用金庫)
2022年6月期の「ひめしん景況レポート」(提供:姫路信用金庫)

 全体の業況判断DI(景況が「良い」と感じている企業の割合から「悪い」と感じている企業の割合を引いた指数)は、全業種の総合で、前期(2022年1-3月期)から1ポイント増の▲16となり、5四半期連続で改善している。

 業種別で見ると、「製造業」は前期▲2から8ポイント減の▲10。一方「非製造業」は前期▲23から5ポイント増の▲18となり、運輸・サービス業を除く4業種で改善した。

 2年ぶりに業況判断DIが悪化した「製造業」は、ロシア・ウクライナ情勢によるエネルギーや原材料価格の高騰、新型コロナウイルス感染拡大に伴う中国のロックダウンなどの影響により、業況が厳しい状況だ。ただ、来期(2022年7-9月期)は小幅改善する見通し。

「非製造業」の中で4四半期ぶりに改善した「小売業」は、業況判断DIが前期から8ポイント増の▲40となった。飲食店の時短営業解除や大型連休による人流増加で、飲食店やガソリンなどで業況が改善した。しかし、足もとで新型コロナウイルスの感染が再拡大していることから、先行きを注視する必要がある。

「ひめしん景況レポート」調査、分析の様子(提供:姫路信用金庫)
「ひめしん景況レポート」調査、分析の様子(提供:姫路信用金庫)

 また、姫路信用金庫は、兵庫県立大学と共同で研究開発に取り組む地元企業や個人事業者を対象に「ひめしん研究開発支援助成金」の採択事業を決定、7月22日に贈呈式を行った。助成金の支給は、05年に同信金と同大学が産学連携協定を締結して以降、今年で18年目(21年度中止のため17回目)。支給先は昨年度までに、のべ65社になった。今年度は5社を採択、1社につき30万円を支給した。

 採択企業と対象テーマは次の通り。

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