横浜市救急医療センターの「#7119」業務にからむ贈収賄事件で、収賄容疑で逮捕、起訴された横浜市大助教の男が、さらに800万円以上の賄賂を受け取ったとみられることがわかった。賄賂の規模は1000万円相当にのぼる。
兵庫県警と神奈川県警の合同捜査本部は15日、収賄容疑で横浜市救急医療技官で横浜市立大助教の男A(50・ 東京都世田谷区 収賄罪で起訴)を、また贈賄容疑で、大阪市北区の人材派遣会社社長の男B(48・ 大阪市平野区)をそれぞれ再逮捕した。
Aは2019年12月から2020年3月にかけて、Bが請け負った業務で便宜を図った謝礼として、横浜市内で4回にわたり現金計166万円を受け取った疑い。さらに2020年4月から2022年2月にかけて、BがAの預金口座に22回にわたって現金計約680円の送金を受けた疑いが持たれているが、兵庫県警は2人の認否を明らかにしていない。
Aは医師の資格を持ち、2016年に横浜市立大から横浜市へ出向し、 救急相談センターの業務の企画立案や助言などを担当していた。
この業務は119番とは別に、急な病気やけがで救急車を呼ぶべきか迷った際、医師や看護師などの専門家に相談できる無料電話窓口「#7119」。
Bが社長を務める人材派遣会社は、この業務に関わり、2019年度から年間で約2億5千万円分の業務を受注していた。
なお神戸地検は15日、2010年5~11月に便宜の見返りに現金約142万円を受け取り、Bが社長を務める人材派遣会社が契約したクレジットカードやETCカード、計46万円相当を利用したとして、Aを収賄罪で、Bを贈賄罪でそれぞれ起訴した。