トンネル内を走行していると、非常口までの距離を示した看板が度々見かけられます。それらは左右両方の壁面に取り付けられているのですが、走る車の速度にあわせて首を横に振りながら、動体視力のみで文字を読もうとしたこともありました。
想像力が無限に広がるのが、トンネル遊び。今みたいに後部座席でDVDが観られる機能なんてものはなかったため、「想像力を使って遊びを創造すること」を心から楽しんでいましたね。
ひと口にトンネルといっても、長さや形など、それぞれに異なる個性を持っているのもトンネルの魅力。入り口は四角形をしているけれど、出口は半円形になっているもの。ゴルフ場からのボールよけのために作られた、金網でできたスケルトンのもの。調べれば調べるほどにさまざまな種類が見つかるトンネルは、本当に興味深くおもしろいものですね。
そして、「トンネルを抜けると、そこは雪国だった」という言葉のように、トンネルでは季節によって移り変わる景色や天候の変化なんかも感じられます。
そろそろ夏も終わりに近づき、暦の上では既に立秋を迎えています。「トンネルを抜ければ、そこは秋……?」
いえいえ! たとえトンネルを抜けても、今年はまだまだ残暑厳しそうですわ!
(『バズろぅ!』ラジオパーソライター・わきたかし)