女子サッカー・WEリーグのINAC神戸レオネッサ応援番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)8月29日放送回では、「FIFA U-20女子ワールドカップ コスタリカ2022」で活躍したU-20日本女子代表(ヤングなでしこ)のFW浜野まいか選手(18)、MF天野紗選手(18)の話題をピックアップ。また、28日に行われた「2022-23 WEリーグカップ」第2節のノジマステラ神奈川相模原戦を振り返った。
「FIFA U-20女子ワールドカップ」では前回に引き続きファイナリストになったU-20日本女子代表。28日(日本時間29日午前)に行われた決勝ではスペインに1-3で敗れ準優勝となったが、試合を重ねて成長する「ヤングなでしこ」の躍動が目立った。なかでも、チームの攻撃の中心を担い、今大会で4得点を記録した浜野選手は大会MVP(ゴールデンボール賞)を受賞。また、浜野選手とともに全6試合に出場した天野選手は決勝で一矢報いるゴールを決めて、こちらも存在感を示した。
この若きINAC神戸コンビの奮闘に刺激を受けたのが、番組パーソナリティーを務める1人、関西を中心に女優として活動する寺田光(17)。「想像がつかない、心が追い付かない……」と同年代の活躍に驚愕した現役女子高生は、「私も高校生というくくりのなかでは、こういう(役者としての)お仕事をさせてもらって外を見ているほうですが、世界を考えることはなかなかないので。世界を相手に張り合えて、自分を持って活躍している人を見ると、本当にすごいなと思うし、自分もちゃんとしなきゃいけないなって思う」と感想をコメントする。
さらに、同世代の浜野選手や天野選手との対談が実現するならば、「自分の好きなこと、やりたいことにどうしてそんなにまっすぐに取り組めるのか聞いてみたい」と話す寺田。「私も女優のお仕事は好きだし、昔からやりたいと思っていたことだけど、最近になって揺らぎ始めて、本当にこのままやっていいのか、いろいろ考えるようになった。同じ年代として悩んだりするなか、自分のやりたいことを突き進める理由を聞きたい。ぶれない強さが欲しい」と、その年代ならではの進路の悩みに直面しつつ、率直な思いを語っていた。
「目標を持ってやりたいことをやってる人が世の中では圧倒的に少ない。そのなかで、ひか(寺田)はラジオやテレビ、CM、舞台にも出ていて、(浜野選手や天野選手らと同じく)他の人から見たらキラキラしていると思うが、悩みを持っている。高校年代は一番いろんなことに悩む時期」と、同じくパーソナリティーを務める赤﨑夏実や近藤岳登は、人生の先輩として、そんな寺田をおもんばかっていた。そして、「選手たちもいろいろ悩みを抱えていると思うし、同年代の思いを聞いてみたい」と、番組での浜野選手、天野選手ら10代の伸び盛りの選手たちと寺田との対談を切望していた。
◆INAC神戸、リーグカップ戦で課題露呈
一方、番組の後半では、INAC神戸の「2022-23 WEリーグカップ」第2節、スコアレスドローに終わったノジマステラ神奈川相模原戦を回顧した。
新型コロナウイルス感染症陽性判定の朴康造監督に代わり、東依里コーチの指揮のもとで臨んだアウェイ戦。「予想以上にノジマさんの出足が良くて、攻撃も(相手の)2列目からの飛び出しで、こちらの3枚の(DFの)脇を狙われるような形になってしまった。ウイングバックを高い位置にスライドさせて奪うという形を作れなかった。また、前半はちょっと攻め急ぎすぎて、どんどん縦に縦にと全員が意識が傾き過ぎたところで、ボールのロストも多かった」(東コーチ)と、最初の45分では後手に回ってしまう。それでもハーフタイムに修正を行ったWEリーグ初代女王。「後半はずっと自分たちのサッカーができたかなと思う」というのは、N相模原から移籍加入したMF脇坂麗奈選手。しかし、「そこで得点を取れなかったことが課題」(脇坂選手)とチームとして決め手を欠き、リーグカップ戦での連勝はならなかった。
「ノジマ(N相模原)がかなりいいサッカーしていたと思う。中盤からのプレスもめちゃめちゃ激しくて、INAC神戸が中盤で捕まりまくっていた」と、N相模原のプレスやハードワークを称えていたのは、元Jリーガーの近藤。INAC神戸の攻撃については「(ボールが)サイドに入ったところでバッと(奪いに)来られて(相手の守備に)ハマったり、もしくはバックパスに最後になってしまうというシーンが多かった。そのあたりで(ビルドアップの)決めごとをちょっと作った方が良いのかなと思った」と、番組では具体的にプレーモデルをあげながら持論を展開。それでも、「課題は出ているが、INAC神戸にとっては本当に収穫の多い大会になっている」と述べ、新チームのさらなる発展を期待していた。
そして、番組では最後に「浜野選手、天野選手が帰ってきて、INAC神戸のレギュラー争いが楽しみ。1つも2つも3つも大きくなって、自信をつけて帰ってくるわけだから」(赤﨑)、「先輩に遠慮せずガンガン自分らしさを出してほしい。カンジョさん(朴康造監督)は調子いい選手をバンバン使うのがWEリーグカップをみていてもわかるし、ここで新しい風を吹き込んで、新時代を切り開いてほしい」(近藤)と、世界の檜舞台を経て成長を遂げた2人のチームへの凱旋を楽しみにしていた。