クルマ業界を生き抜いてきたトップが語る、根本にある思い「知識力より思考力」「会社は人があってこそ」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

クルマ業界を生き抜いてきたトップが語る、根本にある思い「知識力より思考力」「会社は人があってこそ」

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 林歳彦氏(会社経営者・環境活動家)と、フリーアナウンサーの田中大貴(元フジテレビアナウンサー)がパーソナリティーを務めるラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2022年8月29日放送回に、車の買取・販売を行う株式会社ユーポスの会長・柏原一郎さんがゲストとして登場。創業からこれまでの道程で、柏原さんが大事にしてきた「会社への思い」について話を聞いた。

写真左から、田中大貴、株式会社ユーポスの会長・柏原一郎さん、林歳彦氏(会社経営者・環境活動家)  ※撮影時にマスクを外して対応(写真:ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』)

「家業が自動車関係でしたので、運送屋、ガソリンスタンド、整備工場など、いろいろやっていて、大学卒業する前からトラックの運転手をやって、自然と家業に入った」と、クルマ事業に進んだきっかけを明かす、柏原さん。1967年に貝塚中古車センターを創業。これが、ユーポス事業も担う株式会社ロードカーのはじまりだという。その後、ボルボ正規ディーラー権を獲得してボルボ・カー事業を担ったり、ユーポス事業では中古車業界を席巻するなど、同社の躍進に尽力。「(起業から)55年になりますが、中小企業は90パーセントくらいがなくなってしまうというなかで、残り得ているのは、失敗もようさん(多く)あったなか、いろいろやってみて、何かが残ったということ」と振り返る。

 80歳になった今もパワフルに働いているという柏原さんに、田中アナが「会長はもちろん、ユーポスは社員の皆さんもエネルギッシュな方が多いですが、そのパワーはどこから出ているんですか?」と質問すると、「社員には“知識力より思考力”だと常々伝えています」と答えた柏原さん。「例えば、良い大学を出て知識がある人は“今持っている知識の中”から何かを出そうとするんです。でも、今ってスマホで調べればいろんな知識が得られますよね。常に変化し続ける今の時代においては、自分で考える力が大事だと思っています」と、アイデアの重要性を力説する。

 また、柏原さんは、トップに立つ人間の視点について次のように語る。「会社は個人があってこそ。国も同じで、国民がいなくなって国だけが残っても仕方ないじゃないですか。会社や上司のために死ねというのは、なんぼなんでも酷やと思うんです。例えば病気になったとき(症状が出る確率は)100分の1だと先生が言ったとして、我々にとっては1パーセントでも、当たった(症状が出た)人にとっては100パーセントなんです」。この話を受け、田中アナは「100人の社員がいたら、会社にとっては100人の中の1人であっても、その人にとっては会社が100だと思って働いている。そこの乖離はなくさないとダメだということですね」と、人を大切にしてこそ会社が成り立つということを理解する。

 そんな思いがあるからこそ、同社、そして、柏原さんには「資本主義から、人が中心となる人本主義へ」という考えがあるのだそう。その一例として柏原さんは、「会議のときは自分も意見を言うが、他の皆も同じく意見を言う権利がある。先に結論を決めて会議をしてしまうと議論する必要がなくなってしまうので、皆が意見を出し合っていく環境であってほしい」と、上も下も関係なく闊達な話し合いができる場を、後輩たちにも求めていた。

 最後に、柏原さんは「今まで世界では農業・産業・工業と各分野で革命が起こってきたが、次は流通革命。『2030年には大阪のロードカー(ユーポス)から流通革命を起こす』と社員にも話しました」と今後のビジョンを明かした。さらに「自分の言う通りにしろとは言いたくない、決めるのは社員たち。でも元気なうちは最後まで意見を言い続けたい」と、はつらつと述べていた。

写真左から、田中大貴、株式会社ユーポスの会長・柏原一郎さん、林歳彦氏(会社経営者・環境活動家)  ※撮影時にマスクを外して対応(写真:ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』)
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としちゃん・大貴の ええやんカー!やってみよう!! | ラジオ関西 | 2022/08/29/月 19:30-20:00

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