神戸税関は12日までに、2021年11月、オランダから国際小包郵便物を利用して合成麻薬MDMA約5000錠(末端価格2500万円相当)を販売目的で密輸しようとしたとして、兵庫県尼崎市のベトナム国籍の男(28)を関税法違反容疑で神戸地検に刑事告発した。
男は2022年1月にMDMA約3000錠などを密輸したとして、8月までに 麻薬取締法違反罪で 起訴されている。MDMAはサプリメント用のプラスチック製ボトル3本に分けて隠していた。
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神戸税関が近年、薬物密輸事件で刑事告発した例(いずれも関税法違反容疑)は、
▼ベトナムから危険ドラッグの原料となる指定薬物「亜硝酸イソブチル」(いわゆる「RUSH(ラッシュ)」)を密輸した名古屋市在住の男(2021年9月)
▼ オランダから合成麻薬「MDMA」や幻覚作用の強い麻薬「ケタミン」を密輸しようとしたなどとした兵庫県尼崎市在住の技能実習生の男ら(2022年7月)
▼ベトナムから「ケタミン」を密輸しようとした神戸市在住の男(2022年8月)がある。
警察庁によると、 2021年に薬物事件で摘発された外国人は1086人。このうちベトナム国籍は226人で、国籍別で初めて最多となった。