大阪・関西万博として初めて開催する「国際企画会議(International Planning Meeting 2022年10月25~26日)」で、 運営する日本国際博覧会協会 が、 会場となる大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま 大阪市此花区)の最新デザインを、三次元空間でのコンピューターグラフィックス(3DCG)で表現した動画を披露した。
会議では準備の本格化に向けて、万博の基本計画のほか、パビリオン建設の進め方や支援体制についての説明があった。26日、開幕まで900日となった。
初日の25日は3つの大きなセッションで構成された。まず、「概念の説明」では吉田憲司・国立民族学博物館長や池坊専好・華道家元「池坊」次期家元らが大阪・関西万博のテーマを3つの視点で説明した。
そして「概念の具現化」として、”いのちを救う・いのちに力を与える・いのちをつなぐ”という3つのサブテーマについて具体的事例を紹介した。
動画は、最後の「計画の総論」のセッションで、石毛博行事務総長が、大阪・関西万博の基本計画や現在の準備状況について説明する際に公開された。
会議には大阪・関西万博への参加を予定、検討している約100か国の関係者約250人が出席。その後、大阪市内のホテルでドイツ、オランダ、ブラジルなど参加を表明する9か国との契約調印式が行われ、各国の担当者が署名。さらに鏡割りも行われた。
調印式には、アゼルバイジャン共和国、オランダ王国、カタール国、サウジアラビア王国、チェコ共和国、ドイツ連邦共和国、ハンガリー、ブラジル連邦共和国、ポーランド共和国(アルファベット順)が参加、公式参加契約書に署名した。
各国の代表を前に、大阪府の吉村洋文知事は「155ヘクタールの会場・夢洲に、100を超えるパビリオンが立ち並ぶ。そして未来社会の実験場として空飛ぶクルマや、電気自動車の自動運転、自動翻訳など、訪れる世界中の方々が最先端の技術に触れ、一生忘れられない輝きと感動を感じられる万博に。万博を一過性のものとせず、その先にあるSDGs(持続可能な開発目標)の達成や世界的に向き合う課題に貢献できる万博にしたい」と抱負を述べた。
大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。開催期間は2025年4月13日~10月13日の184日間。政府は国内外から約2820万人の来場、約2兆円の経済効果を見込んでいる。
10月25日現在で参加を表明している国・地域は142。新型コロナウイルス感染拡大の影響で招致活動の遅れが懸念されたが、内諾(未公表)も含めると、政府が目標とする150か国に達するのは確定的となった。