阪神・淡路大震災の犠牲者を悼む恒例行事「1・17のつどい」を開いている実行委員会(藤本真一委員長)は8日、コロナの影響で2回にわたり縮小して行ってきた同行事を、来年は元の規模に戻して開催すると発表した。
「1・17のつどい」は毎年、阪神・淡路大震災が起きた1月17日、神戸市中央区の東遊園地を中心として行われており、地震発生時刻の午前5時46分に黙祷するほか、竹灯籠やろうそくで「1・17」などの文字を浮かび上がらせ、亡くなった人たちを追悼している。
2023年は、竹灯籠の数を今年の倍の約6000本に戻すほか、コロナ感染対策として過去2回取り止めていた、参加者が震災を語り合う場「交流テント」、関連の展示、炊き出しのブースなども復活させ、5万人の来場者を見込む。東遊園地での黙祷は、発生時刻のほか、16日と17日の午後5時46分にも行われる。
また、東京の日比谷公園、広島の原爆ドーム前でも17日、キャンドルや紙灯籠に点灯し、鎮魂の祈りが捧げられる。
藤本委員長は、「この2年間だけでも震災を経験した人がかなり亡くなったと思う。今年はぜひ東遊園地に足を運んでいただき、1・17を思い返して、その思いを若い人たちに伝えてもらいたい」と話した。
同委員会では開催に先立ち、クラウドファンディングを実施する。また当日、紙灯籠でかたどる文字は公募する。いずれも12月5日から。詳しくは同委員会事務局(NPO法人・阪神淡路大震災1・17希望の灯り)HPで。問い合わせは電話050-3590-0117。