演劇人と地域の人が手を取り合う 「地域とつくる舞台シリーズ『伊丹の物語』」兵庫・伊丹 12月24日から | ラジトピ ラジオ関西トピックス

演劇人と地域の人が手を取り合う  「地域とつくる舞台シリーズ『伊丹の物語』」兵庫・伊丹 12月24日から

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 伊丹市立演劇ホール「AI HALL(アイホール)」では伊丹の出来事や思い出を市民から聞き取り再構築した物語を、伊丹にゆかりのある人々で上演する「地域とつくる舞台」シリーズが好評だ。劇作家・演出家の平田オリザさんがパーソナリティを務めるラジオ番組(ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』)に、アイホール事業担当の大道みなみさんが出演。12月に行われる最新作について語った。

大道みなみさん(写真右)と、番組パーソナリティの平田オリザ(同左)、田名部真理(同中央)

 伊丹市立演劇ホールは1988年、兵庫県伊丹市の掲げた“文化都市政策”の一環として開館。全国的にも珍しい現代演劇と現代ダンスを中心とした舞台芸術専門の劇場で、「アイホール」の愛称で親しまれてきた。「舞台芸術を通して地域や社会の方々が文化に触れる場づくり」を目指し、これまでもプロの指導による戯曲講座や、街中でアーティストがパフォーマンスをしたり、地域の飲食店で公演を行うなど積極的に地域と関わるプログラムを打ち出してきた。

伊丹市立演劇ホール「AI HALL(アイホール)」

「地域とつくる舞台シリーズ」は伊丹市域の方々からいただいた写真やエピソードを手掛かりに、伊丹の歴史を紐解きながら創作するプロジェクトで、平成27~29年に行われ好評を博した。今回はその第2弾となる。

「伊丹の物語」稽古風景

 リーディング(朗読劇)公演となる本作は、プロの作家やアイホールの戯曲講座参加者ら6人の作品をオムニバス形式で上演。伊丹にゆかりのある俳優や市民朗読グループが出演し、構成・演出はシニア演劇など市民協働の作品も多く手掛ける、元「劇団そとばこまち」座長の小原延之氏が担当する。写真やウクレレの生演奏とともに、過去から現在にいたるまでのさまざまな伊丹の魅力が掘り起こされる意欲作だ。

「リーディング公演『ビューティフル・サンデー』」ポスター(表)
「リーディング公演『ビューティフル・サンデー』」ポスター(裏)

 平田さんが主宰する劇団「青年団」はアイホール開館5年目から毎年公演を行っており、思い入れもひとしおだ。

「思い起こせば30年のお付き合いです。年に1回の風物詩になっています。最近は存続問題でも話題になり、市長とお話する機会もあったが決して廃止ありきではない。伊丹が誇る財産をどうにか続けていけないか、と模索されています。こうした試みを続けて、より地域に密着していってほしいですね」とエールを送った。

◆「地域とつくる舞台」シリーズ「伊丹の物語」プロジェクト リーディング公演『ビューティフル・サンデー』
日程:2022年12月24日(土)、25日(日)15:00開演
場所:伊丹市立演劇ホール「AI HALL(アイホール)」
【公式HP】

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『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp

『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。

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