ヴィッセル神戸の槙野智章 現役選手初のW杯現地解説に挑戦 日本代表で注目は鎌田大地「ボールを持つとワクワクする」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ヴィッセル神戸の槙野智章 現役選手初のW杯現地解説に挑戦 日本代表で注目は鎌田大地「ボールを持つとワクワクする」

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 サッカー・J1のヴィッセル神戸に所属する元日本代表DF槙野智章選手(35)が、20日から開幕する「FIFAワールドカップカタール2022」で、現役選手ながら現地・カタールでの試合解説に挑戦する。

 槙野選手が月イチパーソナリティーを務めてきたラジオ番組『GOGO!ヴィッセル神戸』(ラジオ関西)11月7日放送回では、自身のW杯での体験談や、今大会の日本代表の展望、現地での解説挑戦の思いなどについて、心境を語った。

『GOGO!ヴィッセル神戸』パーソナリティーの芥田愛菜美(左)とともに、ラジオパーソナリティーを務めたヴィッセル神戸の槙野智章選手(写真:ラジオ関西『GOGO!ヴィッセル神戸』)

 4年前の2018年に行われたロシア大会で念願のW杯のピッチに立った、槙野選手。「本当に夢のようでした」と語る熱血DFは、W杯出場にすべてを注いできた道程を吐露。「子どものときから目指していました。卒業文集にも書いていましたし、出るために、選ばれるために毎日頑張ってきましたから。いざピッチに足を踏み入れた瞬間のことは忘れられないですね。W杯は日本国民の期待を背負っていますし、自分も狂ったようにトレーニングや食事、睡眠など、いろんなデータをとっては、とにかく良いと言われることを全部やってきました」と語った。

 そして「2010年(南アフリカ大会)も、2014年(ブラジル大会)も落選して、8年越しのW杯でした。8年分の思いをそこにぶつけましたし、相当な思いと決意を持って臨みました。勝てばすごく称賛されるけど、負ければ相当な批判もあり、僕にとっては、とにかく“強くしてくれる”大会でした」と当時を振り返る。日本代表としてW杯のための活動期間中は、食事会場とサッカー以外での時間の有効な使い方を意識していたという槙野選手は「一番みんながリラックスできる時間」での会話、コミュニケーションを大切にしていたと明かした。

 2022年大会では、同大会の全64試合を生中継する「ABEMA」の現地解説者の1人として、日本代表を応援する立場に回る槙野選手。代表メンバー26人のなかで、注目選手には、「ボールを持つとワクワクするような選手の1人」として鎌田大地選手(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)の名を挙げた。「今、ものすごく結果を残して、ものすごくコンディションがいい選手。ドイツでプレーしていますので、ドイツ代表と対戦するにあたって、たぶん相当な気持ちも持っているだろうし、この大会で目立ってステップアップしたいのではないかと思います」と、サムライブルーの15番を背負う26歳に大きな期待を寄せている。

 日本は今大会でドイツ、コスタリカ、スペインが属するグループEに入っている。歴代優勝国が2チームもそろう厳しい組のなかで上位2位以内を目指すことになるが、槙野選手は、自身の経験を踏まえて、ドイツと戦う初戦の重要性を説く。

「W杯の初戦は本当に何が起きるか分からない。前回大会、優勝候補と言われたドイツは、グループリーグで敗退しているんです。日本代表はそのとき、初戦で、優勝候補と言われたコロンビアに勝っている。開幕戦(初戦)はFIFAランキングなど前評判は全然関係ないです。今回、日本はドイツと対戦しますが、サプライズを起こせる相手だと思うし、僕は本当にいいグループに入ったと思っています。日本代表にはドイツでプレーしている選手が多く、ドイツの特徴や選手のキャラクターなどを理解していると思うので、そういう意味ではすごくやりやすい。むしろドイツの方がやりづらいのかなと、個人的に思っています」

「ドイツとの戦いは相当大事。きびしいことを言うなら、大敗してしまうと負け続けてしまうかもしれない。逆にいい勝ち方、いい入りをすると、2連勝、3連勝で行ける可能性もあり、だからこそ初戦の入りがすごく大事です」

 また、第3戦の日本とスペインとの対戦については、ヴィッセルでチームメイトのアンドレス・イニエスタ選手とも語り合ったという。「『スペイン代表、どう?』と話しましたが、イニエスタ選手は笑いながら『僕がいたときのほうが(スペイン代表は)強かった』という言い方をしていました。ただし、『やっぱり日本代表には負けたくない』『若くていい選手も(スペイン代表に)たくさんいるからね』とも言っていました」と、秘話を語っていた。

 ちなみに、イニエスタ選手も、18日に行われた自身のフットボールブランドの旗艦店オープンの際、「マキ(槙野)とはとても仲が良くて、この1年、同じチームで一緒にできたことはうれしかった。カタールで再会することを楽しみにしている」と槙野選手にメッセージを送っている。

 そして、現役選手としては初となるW杯現地解説については、「日本代表の練習のレポートもしますし、期間中はいろんなところで僕が見られるんじゃないかなと思っています」と述べたうえで、「(日本代表は)チームメイトだった選手も対戦したことのある選手もいて、みんな友だち。(森保一)監督は僕が小学生のときに夢を、(サッカー選手になる)きっかけを与えてくれた方ですし、コーチ陣も全員、僕が小学生だったときに指導してくれた方たち。そういう意味では、『槙野ジャパン』といえるぐらい、知った方たちが多いので、楽しみですね!」と、今大会に臨む日本代表へ、大きな期待をかけていた。

 なお、槙野選手が『GOGO!ヴィッセル神戸』で月イチパーソナリティーを務めるのはこの日が最後。槙野選手は、リスナーに向けて次のようにメッセージを送った。

「皆さん1年間ありがとうございました。このラジオを通して、ヴィッセル神戸の素晴らしさや、一人ひとりの選手の素晴らしさを伝えることに、僕は力を注いできました。皆さんが思うような、僕たちが思うような結果は、今年は出せませんでした。ただ、この結果は、来シーズンに向けて必ず生きる時間、強さになる時間だと思います。来年は、優勝、タイトル獲得に向けて、みんなで喜びを分かち合えるように頑張っていきたい。そして、1つでも多くのニュース、話題を届けられるように僕も頑張っていきたいと思っています。改めて、1年間ありがとうございました」

 今回の放送の模様など、槙野選手がラジオパーソナリティーを務めた様子は、『GOGO!ヴィッセル神戸』のポッドキャストで聴くことができる。


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