新型コロナ感染への懸念から、“受診控え”が続いていた健康診断。今年、久しぶりに受診したという人もいるかもしれません。秋に入ってから受けた人は、そろそろ結果が出る時期……。数値を見て、「何か対策しなきゃ」と思っていませんか? しかし、仕事や家事に追われる日々を送っていると、適度な運動やバランスの良い食事を常に心がけるのは難しいものです。
そんな多忙な人でも始めやすいものの一つのが、「特定保健用食品(トクホ)」や「機能性表示食品」です。ただ、“体に良さそう”というイメージはありますが、どれを選べば良いのか悩んでしまうことも。そこで知識不足や疑問を解決するため、両者の違いや、スーパーやコンビニで見かける商品について取材しました。
◆体に良さそうだけど、結局どんなもの?
「トクホ」と「機能性表示食品」は、どちらも“健康の維持増進に役立つ機能性を表示することができる”食品です。
トクホは、事業者の申請を受けて国が審査を行い、食品ごとに消費者庁が許可します。商品には「特定保健用食品」のマークが表示されています。一方、機能性表示食品は、国の審査を伴いません。販売前に事業者が消費者庁に届け出を行い、事業者自らが責任を持って機能性を表示します。商品には「機能性表示食品」の文字が表示されています。
どちらも適正に摂取することで一定の効果が期待できますが、個人差もあるとされ、生活に取り入れる際は、注意事項をきちんと確認する必要があります。
◆こんなところに! 食卓に広がる「トクホ」商品
今年7月には、牛丼チェーン大手の吉野家が、冷凍牛丼の具『トク牛サラシアプレミアム』を発売して話題となりました。外食チェーンで初めてトクホの許可を得た商品で、食事から摂取した糖の吸収を減らし、食後血糖値の上昇をゆるやかにする効果が期待できるとされています。
納豆で初めてトクホの許可を受けたのは、ミツカンの『金のつぶ 納豆ほね元気 3P』。納豆菌の働きによりビタミンK2を豊富に含んでいて、カルシウムが骨になるのを助けることが打ち出されています。どちらも普段の食事に取り入れやすそうです。