コロナ禍が転機 工場勤務から『猟師』へ…「毎日の変化を楽しんでいる」 養父市地域おこし協力隊 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

コロナ禍が転機 工場勤務から『猟師』へ…「毎日の変化を楽しんでいる」 養父市地域おこし協力隊

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 劇作家・演出家の平田オリザさんがパーソナリティを務めるラジオ番組(ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』)に、養父市地域おこし協力隊の松山朋弘さんが出演。コロナ禍を機に地方移住した経緯について語った。

養父市地域おこし協力隊の松山朋弘さん(写真右)、番組パーソナリティの平田オリザ(同左奥)、田名部真理(同左手前)

 松山さんは大阪市出身の23歳。高校卒業時より自動車工場に勤務していたが、コロナ禍による部品供給不足で、勤めていた工場が一時閉鎖を余儀なくされた。

 突然の休みに戸惑うも、母の知人が養父市に移住しジビエ工房を手がけていることを知り、興味が湧いたという。もともと高校で農業科を選択していたこともあり、暇を持てあますくらいなら、と休職中に「宝塚ジビエ工房」を訪問。初めて同行した日に大きな鹿がかかり、そのときの感動が松山さんの背中を押した。

 晴れて養父市の地域おこし協力隊に採用され、着任したのが今年の1月。同月、人生初めての「大雪」を体験したという。

「住んでいるログハウスは、除雪車が通る道からは少し離れているんです。ドアを開けたら雪がひざくらいまであって……。『夢かな?』と思って、1回ドアを閉じました(笑)」と振り返ると、平田さんも「今年は大雪でしたしね。雪かきグッズを購入するのは、雪が降ってからでは遅い。始まるまでに買っておかないと」と、『雪かき談義』に花が咲く一幕もみられた。

 現在は仕事にも慣れ、ひとりで解体もできるようになった松山さん。狩猟免許も取得し、この秋の猟期からいよいよハンターデビューする。後ろ足に傷がつくと最も人気のあるモモ肉の鮮度が落ちてしまうなど、鹿の処理やルール作り、販売方法に至るまで師匠から学ぶことは多い。

 近年では「高たんぱくで栄養価も高い」と健康志向の方に好まれている鹿肉。農作物への被害を最小限に抑える手伝いをしながらおいしい鹿肉を提供する猟師の仕事は自分に合っている、と松山さんは語る。

「工場勤務のときとは違い、扱う個体のクセは日によって変わるのでその都度やり方を変えないといけない。その変化を楽しみながら仕事に取り組んでいます」(松山さん)

養父市地域おこし協力隊の松山朋弘さん(写真中央)、番組パーソナリティの平田オリザ(同右)、田名部真理(同左)

※ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』2022年12月8日放送回より

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『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp

『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。

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