街中で人々が突然踊り出し、ひざまずいた彼氏が指輪の箱をパカ! と開けて「僕と結婚してください!」とプロポーズ。「Wow!」と感動した彼女もそれに応え、その場が一気に盛り上がる……。海外のサプライズ映像なんかでよく見かけますが、「日本でやったらどうなるの?」なんて思っていたんです。
実は今回、愛の告白ではないのですが「今年中に嫁さんにカミングアウトしたいことがありまして……」というお話をいただき、同行取材させていただいたんです。
同行させていただいたのは、山本正さん(65)。これまで「絶対に怒られるから」という理由で奥さんに隠してきたのは、なんと熱気球のパイロット免許を取得したこと!
奥さんからは「危険やから絶対にアカン!」「乗るのもアカン!」と言われていたそうなのですが、熱気球の魅力に魅せられ、反対されているにも関わらず黙って免許を取得したといいます。
「もう隠しきれなくなってきて、なんとか理解してもらいたいんですが……。でも難しいやろな……」と下を向いていた山本さんに手を差し伸べてくれたのが、兵庫県加西市で活動する「かさい熱気球サポータークラブ」の皆さんでした。
カミングアウト当日、奥さんの山本ひさよさんを「熱気球のイベントがあるからおいでよ」と呼び出し、お孫さんと一緒に会場まで来てもらいました。
まずは、熱気球を飛ばすまでに行われている入念な準備と、なかでも安全点検に重点が置かれているところを見学してもらい、細心の注意をはらって飛び立つ乗り物なんだということをアピールします。
準備が整ったところで、「ちょっとバスケット(気球の乗るところ)に乗ってみないか?」と2人に声をかけた山本さん。すると、お孫さんに連れられるようにひさよさんもバスケットに乗り込みました。