大阪・新世界のシンボル「通天閣」(大阪市浪速区)で年末に行われる恒例行事「干支(えと)の引き継ぎ式」。通天閣にほど近い天王寺動物園(同天王寺区)に舞台を移し、26日午前、メディア向けに公開された。
1956(昭和31)年から続く「干支の引継ぎ式」は、その年と翌年の干支にちなんだ動物がステージで対面して、世相を踏まえたダジャレの『口上』が披露され、観客の笑いを誘う年の瀬の風物詩。今年で67回目となる。
通常は通天閣地下1階「わくわくランド」の特設ステージで開催されるが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、イベントとしては中止し、2020年は『口上』のみを公式サイトで発表した。そして2021年は例年とは少し変わった趣向で、天王寺動物園・トラ舎前で「干支の引き継ぎ式」を撮影し、ウシ(丑)とトラ(寅)の着ぐるみが引継ぎ式に臨み、『口上』を動画サイト・YouTubeチャンネル“TsutenkakuTV”で公開した。
まず通天閣観光株式会社・西上雅章会長が今年(寅年)の口上として、「物価高に急激な円安、電力供給量ひっ迫と気を“トラ”れてばかりの1年、国内政治も一向にまとまらず、え“ガオー”(笑顔)はどこへやら、こんな生活“タイガー”い(大概)にして欲しい」と不満をぶつけると……
天王寺動物園・向井 猛園長が来年(卯年)の抱負として、「来年は”兎”(と)に角、ピョンピョン ホップ ステップ ジャンプ。来年こそは願いが叶”うさ”!ブラボー!」と応えた。