「コミュニティデザインをしている意識はない」 平田オリザが語る 『アート』と『デザイン』の違い | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「コミュニティデザインをしている意識はない」  平田オリザが語る 『アート』と『デザイン』の違い

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「日本社会全体がとても疲弊しているので失敗が許されない。大手代理店は失敗しないが、全国一律のものを提案します。だからこそオリジナリティを求めて、中脇さんのような個人に発注するのでしょう。個人に託した場合、多少の間違いはしょうがないじゃないか、と思いますが……」(平田さん)

 大手代理店と個人、それぞれが持つ特徴に触れたうえで、さらにこのように続けた。

「よくお話するのが『市民、議会、あるいは行政は球団のオーナーなんですよ』ということ。我々芸術監督はまさに『監督』で、ミッションを決めるのはオーナー側。そして、ミッションに応えられる監督を選ぶのがゼネラルマネージャー(チーム編成の権限を持つ人物)。そのゼネラルマネージャーが不足している。コミュニティデザインの担い手は、一部ゼネラルマネージャーの役割も担う。コミュニティの側も矛盾した要求をしていますよね」(平田さん)

 あるときは「作り手」、またあるときは「コーディネーター」。似て非なる役割を要求されるコミュニティデザイナーの苦労が明らかになる対談となった。

「場とコトLAB」主宰の中脇健児さん(写真中央)、番組パーソナリティの平田オリザ(同右)、田名部真理(同左)

※ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』2022年12月22日、29日放送回より

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『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp

『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。

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