凸版印刷は、万博会期前のイベントや、会期中の会場内での案内やサービスで、AI(人工知能)による高度な自動翻訳システム(逐次翻訳・自動同時通訳)を活用し、「言葉の壁」のない未来型コミュニケーション環境の提供を目指す。具体的には、スマートフォンのアプリを活用した外国人来場者からの問い合わせへの対応、ツアーガイドによる多数の来場者に向けた通訳などでの利用が想定される。凸版印刷の麿秀晴(まろ・ひではる)社長は、「言葉の壁を取っ払うもの」と紹介した。
1970年大阪万博の時代は、日本に住む人々が外国人来場者に接すること自体が珍しく、一緒に写真を撮ったりすることが、1つのコミュニケーション手段だった。しかし、交流はそこまでに過ぎなかった。やはり「言葉の壁」がネックだった。大阪・関西万博では、こうした状況と異なり、海外の人々と対話でき、新たな理解が生まれる場を目指している。自動翻訳システムを「言葉の架け橋」と位置付ける。
■「昼のパビリオンは建築家が造る 夜のパビリオンはウシオが創る」~ウシオ電機・大規模プロジェクションシステム
ウシオ電機は、 様々なイベントを行う施設で、最大で約2,000人収容可能な「大催事場」に、ステージだけでなく、”360度・全方向”のプロジェクションマッピングを体験できるプロジェクションシステムを設置する。
同社は1970年の大阪万博で「太陽の塔」のサーチライト、2021~2022年のドバイ万博で、世界最大級とされる直径約130m・360度スクリーンへ映像を投影した実績がある。
大阪・関西万博では、ドバイで採用した技術をベースに、大催事場の天井、壁、床に計16台のプロジェクターを設置し、会場全体を包み込むプロジェクションマッピングを導入するという。
ウシオ電機の内藤宏治社長は「ドバイ万博では、メイン会場のドーム型施設・アルワスルプラザで開会式を含む、多くの催事が執り行われた。壮観で、きらびやかなプロジェクションマッピングを展開、圧倒的なヴィジュアルソリューションを実現できた。大阪・関西万博でも”光の技術”で支援したい」と抱負を語った。