調べが進む中で、支店で100万円がなくなっていたことがばれてしまいます。支店長の九条は現金紛失を本部に報告せずに自らと支店の幹部で金を出し合って100万円を補填し、ミスを隠していたのです。黒田は口座の取引履歴から支店長らの偽装工作を突き止めます……。
原作は、累計発行部数60万部を突破した池井戸潤の小説です。
池井戸は「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と語っていて、今回の映画化で脚本作りに参加しました。小説とは物語の展開が違う完全オリジナルストーリーとなっています。映画だけのキャラクターが登場します。
「シャイロック」はシェイクスピアの戯曲「ベニスの商人」に出てくる強欲な金貸しで、今作の不正な取り引きに関わる銀行員に重ねています。
キャストは、主人公の西木を演じるのが阿部サダヲ、現金100万円を盗んだと疑われる行員・北川が上戸彩、この2人と一緒に事件の真相を探る田端が玉森裕太です。出世コースから外れた支店長・九条が柳葉敏郎、超パワハラ上司の副支店長・古川が杉本哲太、大型融資を焦げ付かせてしまう滝野が佐藤隆太、支店へ調査にやってくる本部の黒田が佐々木蔵之介、ほか柄本明、橋爪功らベテランが揃っています。
登場人物はそれぞれ裏の顔を持っていて、メガバンクの不祥事にからむ銀行員らの人間ドラマとして本木克英監督が演出しています。
主題歌「yes. I. do」をエレファントカシマシが書き下ろし、今作の世界観をエモーショナルに表現しています。
本部から乗り込んできた検査部の調査が進むにつれて、秘密が明らかになっていきます。ストーリーが次々と展開し、「このあとどうなる!」「次は何が起こるんだ?」とスクリーンに引き込まれます。映画『シャイロックの子供たち』は2月17日(金)公開です。(SJ)