サッカー・J1の横浜F・マリノスは9日、2022シーズンまでヴィッセル神戸に所属していたGK飯倉大樹選手(36)が完全移籍加入することが決まったと発表した。背番号は21。
1986年6月1日生まれ、神奈川県出身の飯倉選手は、小学生のときから横浜FMのアカデミーで歩み続け、2005年にトップチームに昇格。J1リーグ通算288試合という実績を誇る超攻撃的GKだ。ゴールキーピング能力だけでなく、足もとの技術にも長け、後方からのビルドアップにも積極的に参加。相手のFWのプレスにも冷静に対処しつつ、ハーフウェー近くまで上がってプレーする様子は「飯倉チャレンジ」とも称されていた。2019年7月からプレーしていたヴィッセルでもその姿を示し、同シーズンの天皇杯ではクラブの初タイトル獲得に貢献。さらに、チームやサッカーに対して積極的に意見できる貴重な存在でもあった。古巣・横浜FMには3年半ぶりの復帰となる。
飯倉選手は横浜FMのクラブを通じてコメントを発表。「横浜F・マリノスを愛する皆さん。まずは『ただいま』と挨拶をさせていただきます。F・マリノスを離れる際に『仲間であり家族』と言って送り出していただき、約3年半の月日を経てまた僕は家族の元に帰ってくることができました。そしてF・マリノスのエンブレムをつけて皆さんと一緒に闘えることを心の底からうれしく思います。F・マリノスを離れ、このクラブには歴史と日本サッカー界を背負ってきた重みと誇りがあり、それを支える、クラブを愛する温かいファン・サポーターがいることをあらためて感じました。僕はこのクラブの発展に選手ながら少しでも尽力できたらと思います。また皆さんに会えることを楽しみにしています」と意気込みを述べている。
昨シーズン限りでヴィッセルを退団した選手では、DF槙野智章選手が現役を引退。MF井上潮音選手がJ1の横浜FC、MF小林祐希選手がJ1の北海道コンサドーレ札幌 、MF郷家友太選手がJ2のベガルタ仙台、FW藤本憲明選手がJ3の鹿児島ユナイテッドFC、DF櫻内渚選手とGK伊藤元太選手がJ3のFC今治にそれぞれ完全移籍した。また、FW小田裕太郎選手(ハート・オブ・ミドロシアンFC)とDF小林友希選手(セルティックFC)がスコットランドにわたって欧州の舞台にチャレンジしている。