一般家屋を「大麻栽培工場」に改造し、営利目的で大麻を栽培したなどとして、麻薬特例法違反罪などに問われた兵庫県西宮市の建築資材販売業の男（35）ら男4人の裁判員裁判で、神戸地裁は9日、それぞれ懲役13年～5年6か月の実刑判決（求刑・懲役12年～6年）と、罰金600万円～100万円、追徴金計約1770万円の支払いを言い渡した。
男らは共謀関係や時期などについて「事実が異なる」と主張、営利目的についても一部否認していたが、神戸地裁はこれらの主張を退けた。
判決で神戸地裁は、「被告らは大麻草栽培の拠点を兵庫県芦屋市や川西市など、少なくとも4か所に保有、それぞれにLEDライトや炭酸ガスボンベなどの栽培器具を設置し、短いものでも約半年間、長い者は約1年5か月間にわたり、役割分担しながら大麻草を日常的に管理して栽培するなど、組織性の高い職業的犯行だ」と指摘した。
そして、押収された大麻草が1600本という栽培規模について「これまでに類を見ないほど大量であり、大麻の害悪が社会に拡散する危険性は高かった」と述べた。
9日に判決を受けた4人と共謀し、麻薬特例法違反などの罪に問われた男（36）も、神戸地裁は2022年11月、懲役7年、罰金150万円、追徴金300万円を言い渡している。
