このほかにも、現場の苦悩や問題点は山積みとのこと。
「コロナの影響で少なくなったとはいえ、毎月1300〜1400トンの廃食用油を回収しています。そのなかには使い過ぎてまっ黒になった油、水が混ざり酸化し腐った油もあります。いちばんゾッとしたのは、灰皿代わりにタバコの吸い殻が入っていたことです。廃油とはいえ、火災に繋がる可能性もあり非常に残念でした」(桑村さん)
油の回収作業は大きく分けて2段階。「店舗や施設から回収車まで運ぶ」そして「回収車で安全に移動しリサイクル工場まで運ぶ」である。
「油はこぼすと滑る危険性や匂いなどを放ち、かなり神経を使い運ばなければいけません。体力も使うので、収運担当には作業内容について厳しく教育を行なっています。危険をともなううえ、冬にもなると作業はとてつもなくハード。だからこそ従業員や収運担当にはもっと還元していきたい。そのためには、業界に関わる方々の理解をよりいっそう得ていく必要があります」(桑村さん)
桑村さんは最後に「人事担当も兼ねている中で思う事は、環境ビジネスは未来が明るいし、まだまだ進化していく。今後増え続ける新しい世代には、時代にフィットするカタチで企業だけでなく業界全体を発展させてほしいですね!』と、業界の未来に向けてメッセージを発信した。
『正木明の地球にいいこと』(ラジオ関西、月曜午後1時~。アシスタント:荻野恵美子)2023年1月16日放送回より