最後に同農園の生産主任・米山さんにいちご栽培にかける思いについて聞いてみた。
「いちご栽培歴25年以上の経験がある当農園ですが、私自身は栽培歴6年目。この6年間だけでも、“まったく”と言っていいほど同じ気候だったシーズンはありませんでした。いちごだけに限ったことではないですが、毎年の気候やその時々の生育環境によって、作物に対するアプローチは変化します」（米山さん）
作物の中でもとくに栽培が難しいとされるいちご。これまでに困難に直面したことはあったのだろうか。
「昨年は夏の台風でハウスフィルムの屋根が吹き飛ばされたり、約80年ぶりの大雪が降ったりなど苦労が絶えない年でした。栽培歴30年以上のベテラン農家に『毎年1年生』と言わせるほど、いちご栽培には“これさえしておけば大丈夫”といったルーティンは無く、毎年ごとに状況を見極め対応していくことが重要。近年は温暖化などによる気候変動が大きく生育にかなりの影響力を持つため、作り手の持つ知識・経験が問われます。しかし大変な事がある反面、尽くした分だけ味のクオリティや収穫量となって返ってきますのでやりがいをひしひしと感じています。当農園のいちごを毎年楽しみにされているお客様の『今年もおいしいね！』という声や、初来園の方々がひと口食べた時の驚きの表情や笑顔はとても嬉しく思います」（米山さん）
◆美作農園
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