高齢者から多額の現金をだまし取ったとして、兵庫県警などの合同捜査本部は24日までに、20~40代の男女8人を詐欺や詐欺未遂などの容疑で逮捕、送検した。
8人は複数の特殊詐欺事件に関与し、このグループによる被害総額は全国で数億円規模とみられ、合同捜査本部は実態解明を進める。
逮捕されたのは、指示役とみられ、いずれも住所、職業不詳の男(36)、女(31)の2人と、「かけ子」と呼ばれる電話勧誘役の男6人。
指示役の2人は沖縄県糸満市のホテルの部屋から「かけ子」に電話連絡していたという。また、「かけ子」は居場所をわかりにくくするため全国各地のホテルを転々としており、合同捜査本部は22日、関係先を一斉捜索し、指示役を糸満市内のホテルで、「かけ子」6人を金沢市内のホテルでそれぞれ逮捕した。
8人の逮捕容疑は2022年11月、東京都世田谷区のパートの女性(76)に電話で息子を名乗り、「かばんを置き引きされ、取引先に現金を支払うことができなくなった」などと話して現金400万円をだまし取ろうとしたほか、同年12月に東京都品川区の無職の女性(79)から現金100万円をだまし取った疑い。合同捜査本部は8人の認否を明らかにしていない。