声優・國府田(こうだ)マリ子が、24日、ラジオ番組『青春ラジメニア』(ラジオ関西)にゲスト出演した。2013年10月以来、約9年半ぶりに同番組のスタジオに登場した國府田。今月に行われたライブや、3月にリリースするミニアルバム『世界はまだ君を知らない』について、制作時の思いなどを語った。
國府田は、声優として30年以上にわたりアニメのさまざまなキャラクターを演じており、『ママレード・ボーイ』のヒロイン・小石川光希役や『GS美神』のおキヌ役などで知られる。
番組パーソナリティの南かおりとは、番組での出会いをきっかけに交流を深め、今では互いに親友を公言する仲という。一方、初対面のはずの同パーソナリティ・ムサ(ワタナベフラワー)にも、「全然、初めて会った気がしない」と不思議な感覚を口にした國府田。南が「『ムサ君』ていう歌(ムササビの「ムサ」)があるからかなぁ?」と返すと、ムサも「國府田さんが(「ムサ君」と)口に出すことは多かったと思います。僕も勝手に歌われてる気になって、役得と思ってました」と、笑顔をほころばせながら応じた。
國府田は、声優と同時にアーティスト活動も続ける。2月12日には、音楽ライブ『國府田マリ子 東京タワー Club333 2023 1st』を実施。配信も行った。
じつは、コロナ禍初期の頃、國府田は配信に対してネガティブなイメージをもっていたそう。「ライブは同じ空間で魂を震わせてなんぼだ」という考えがあったためという。しかし、ファンが足を運べない、会えない状況のなか、離れた場所で同じ時間を共有するという点はラジオの生放送と同じだと気づき、前向きになっていったと当時の心境を振り返った。
そして、3月19日には約10年ぶりとなるミニアルバム『世界はまだ君を知らない』をリリースする。一時は気持ちの面で不安定になり、自分の歌を聞けない、歌えない時期があったと語った國府田。そういった悲観的な時期を乗り越え、「これからを生きていくうえで歌っていたい」と願う気持ちがより強くなったという。
収録曲を作る過程で、まず依頼したのは作曲家の前澤之伯さん。ところが当初は「うーん、やだな」と断られてしまったとのこと。しかし國府田には、4枚目のシングル『夢はひとりみるものじゃない』でも歌ったように、「思いのベクトルがいっしょにならないと良い作品はできない」との考えがあり、どうにか説得。そうして『一緒に帰ろうか』という曲が最初にでき上がった。
その後、制作が進み、軌道に乗った気持ちを折らないようにと配慮しながらスタッフたちと協力して作り上げたのが『世界はまだ君を知らない』だ。國府田は、「やさしいアルバムができました」としたうえで、「これまで『僕らのステキ』や『Happy!Happy!Happy!』などアップテンポでパワフルな曲が多かったのですが、今回はミディアムテンポでそのパワフルさを出したい、と。そういった経験がなく試行錯誤しながら作りました」と、作品に対する思いを締めくくった。
※ラジオ関西『青春ラジメニア』2023年2月24日放送回より