2020年にはYaeさんの歌手デビュー20周年を記念し、加藤さんが初めて本格的にプロデュースを手がけたアルバムがリリースされています。
今まではどこか反抗の気持ちもあり、素直に母の言うことを受け入れられなかったというYaeさん。しかし、気持ちの変化があったそうで、当時をこのように振り返りました。
「レコーディング当時はちょうどコロナ禍だったためスタジオに入れる人数に制限があり、登紀子さんとエンジニアさんの3人だけという環境だったんです。そのなかで、こんなにも歌・声に対するディレクションを今までにされたことがなかったので、反発は確かにあったけれど、あとで聴くと気づきがありました」(Yaeさん)
加藤さん自身も「言うことをやっと1ミリ聞いてくれたかな」とコメント。「あのレコーディングで気づいたことが相当あったと思う。だいぶ良くなった」とYaeさんを称賛しました。
幼いころから反抗心があったというYaeさんですが、子ども時代にはこんなエピソードも。
ある大雨の日、加藤さんが幼稚園に迎えに行ったところ「長靴をはきたくない」と駄々をこねたYaeさん。これに対して加藤さんは「それならもう脱ぎなさい!」と一喝し、そのまま裸足で帰らせたそう。ただ、渋谷と新宿の間あたりでの出来事だったこともあり、Yaeさんがケガをしてしまわないよう、裸足になった加藤さんの歩いたあとを歩かせたといいます。
大雨のなか、2人で大都会のアスファルトの上を歩いたことは加藤さんの記憶にも色濃く残っているそう。足の裏で感じるアスファルトの感触はとても気持ちよかったそうで、「あのときYaeがわがままを言ってくれなかったら、アスファルトの上を裸足で歩く経験はしなかったと思う」と加藤さん。さらに、「今Yaeが裸足で歌っているのはあれが原点なんじゃないかと思う」と語りました。
加藤登紀子コンサート2023『百万本のバラ物語』
日程:2023年5月28日(日)
会場:神戸新聞 松方ホール(兵庫)
時間:14:15開場/15:00開演
■加藤登紀子コンサート情報