資産運用を極める若き起業家が、ラジオ番組のなかで、起業を決めたきっかけや、経営の源となっている証券マン時代の思い出などを語った。
証券・保険・不動産などの販売を通じて顧客のお金に関する悩みを解決するなど、資産運用のコンサルティングを主な事業とする株式会社ジャパンアセットマネジメント。同社で代表取締役を務めるのが、堀江智生さんだ。
堀江さんは、起業前に野村證券で勤務し、新人時代は大阪・ミナミの難波支店に配属された経験を持つ。当時の思い出について堀江さんは「お客様に恵まれた」と語る。
「1人のお客様に対して2~3年間くらいお付き合いする。飛び込み営業では毎日お客さまの会社に通っていましたが、門前払いされたり、警察を呼ばれたこともあったりしましたね。それでも最後は皆さん、ふところを開いてくださって、取引につながることもありました。(飛び込み営業をして)絶対に無理だと思ったことはないです。人には怒りの感情があるのですが、それがある方はひっくり返せばお客さまになると思っているので。感情を出してもらえる方がやりやすいというか……。怒られると謝りに行くという口実もできますし。それで『昨日はすみませんでした』と長い手紙を書いて謝罪に行くと、『お前、なんか偉いな』みたいになる方もいらっしゃったりしました」(堀江さん)
大学生時代、体育会系のアイスホッケー部を経験し、艱難辛苦を味わったことで、証券マン時代に「正直あまりつらいと思ったことはない」と堀江さん。そもそも野村証券へ入社を決めた理由は、学生時代から抱いていた「経営者になりたい」という夢のためだという。
「学生の頃から起業したいという夢があったんです。両親がどちらも自営業なんですが、父方は400年、母方は350年の老舗で、周りに経営者が多かったので自然と自分もそうなりたいと思っていました。学生時代はマクドナルド創業者の藤田田さんや、ソフトバンク創業者の孫正義さんの本を読んで『こうなりたい』と感銘も受けていましたね。就活時代のOB訪問も100人くらい訪ねましたけど、その時も経営者になるにはどの会社に入れば良いかを聞いて回りました。そこで挙げられた企業の中に野村証券があったんです」(堀江さん)
そして、証券会社で経験を積んだのち、株式会社ジャパンアセットマネジメントを立ち上げ、経営者になるという夢を叶えた堀江さん。資産運用に関する情報のキャッチアップツールについて「8~9割が日経新聞(日本経済新聞)」だと明かした。
「電子版じゃなく、紙で毎日ひたすら読んで土日にもう一回読んでいます。内容を毎週まとめて自分の中に蓄積していきますが、これは仕事というより、趣味の世界ですね。やってないと気持ち悪いんです。野村証券に入社してからずっとやっていることなので。特に金融業界は毎日情報がアップデートされるので、1日でもサボると意味がなく、そこは筋トレと同じだと思っています。紙にこだわるのは、紙のにおいやまくる感覚が好きだから。うちの社員にもみんな紙で読ませています」(堀江さん)
最後に堀江さんは、今後について「資産運用を日本の常識にする、というビジョンを掲げています。今は主に富裕層向けのアドバイスがメインですが、顧客層を広げて資産運用が当たり前な世の中を作りたいですね」と展望を語っていた。
※ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2023年3月20日放送回より