TRFのDJ KOOがパーソナリティをつとめる『DJ KOO×REBOOT THE WORLD』(ラジオ関西)では、音楽をはじめとしたさまざまなテーマについてDJ KOOがトークを繰り広げ、リスナーの元気をリブート(再起動)させる。3月25日放送回では「桜ソング」をテーマに、2000年代のヒット曲を振り返った。
四季のある日本では、それぞれのシーズンを象徴する花、風景、イベントなどがあり、それらを歌詞に落とし込んだ楽曲がいくつもリリースされている。春であれば「桜」「梅」「桃」、夏の「向日葵」に、秋は「コスモス」など、季節の植物にちなんだ名曲は多い。
なかでも、春を象徴する「桜ソング」は1990年代後半から2000年代にかけてリリース数が急激に増えたという。2000年代のヒットソングとしては、福山雅治『桜坂』、宇多田ヒカル『SAKURAドロップス』、森山直太朗『さくら(独唱)』、河口恭吾『桜』などが挙げられる。ほかにも、ケツメイシやアンジェラ・アキなど、あらゆるアーティストが桜にまつわる楽曲をリリースしてきた。
今ではこれらの桜ソングを卒業式で合唱することも珍しくないが、DJ KOOいわく「僕ら世代は歌謡曲やポップスが唱歌に使われることはあまりなかった」という。さらに、このようにも続けた。
「海援隊の『贈る言葉』が卒業式に使われるようになってから、ほかの曲(J-POPや歌謡曲)も使われはじめたんじゃないかなと思いますね。毎年この時期になると、スタッフや周囲の人たちに『卒業式でどの曲を歌ったか』を聞くんだけど、やっぱり人によって回答は分かれますね」(DJ KOO)
卒業式をはじめとしたさまざまな春のイベントを彩ってくれる桜ソングだが、2009年ごろになると徐々にリリースの勢いが落ち着いてきたという情報もある。その理由は諸説あるが、DJ KOOは「音楽の聴き方が変わったことが原因ではないか」と独自の見解を述べた。
「これまではアルバムやシングルなどのCDを購入していたけど、スマホが普及したことによりSNSやサブスクリプションが主流になりましたよね。特にサブスクでは、曲数の多さをアピールするために新曲のプロモーションをあまりしなくなったんじゃないかなと。(SNSやサブスクなどで)『さくら』と検索したらダダッと楽曲が出てくると思うんだけど、そのなかで『いいな』と思った曲は1年中聴ける状況っていうのかな……。たとえば、旬はありつつも季節関係なく好きなフルーツを楽しめるような、そんな状況が関係しているんじゃないかと思いますね」(DJ KOO)
番組終盤、「やっぱり桜ソングは春に聴くことでより心に残りますよね」とひと言。さらに、今回の放送をきっかけに新たなひらめきを得たようで、目を輝かせつつこのようなコメントを残した。
「『桜ソング』のコンピレーションアルバムを作るのはどうでしょう? DJ KOOセレクトの『桜ソングMIX』を作ったら、結構スタンダードなアルバムになるんじゃないかと思うんですが……。ちょっと検討したいと思います!」(DJ KOO)
※ラジオ関西『DJ KOO×REBOOT THE WORLD』2023年3月25日放送回より