【中将】 菜津美ちゃんは今29歳で、比較的、演歌になじみのない世代だと思いますが、カラオケではどんな時に演歌を歌うんですか？
【橋本】 高い年齢層の方とご一緒したときは積極的に歌いますね。「演歌は歌えるの？」って聞かれることも多いですし。特に石川さんの「天城越え」と「津軽海峡冬景色」はすべての年代の方が知っている曲なので、歌うことが多いです。
【中将】 若者にとって「忖度ソング」になっているのかな（笑）。
【橋本】 いえいえ！ そんなことないですよ（笑）。 素敵な曲だと思って歌ってます！ 次のランクイン曲は何でしょうか？
【中将】 まさに今、お話している『津軽海峡冬景色』です。この曲で66位ですね。
【橋本】 石川さん強すぎますね！ やっぱりこの2曲はすごい曲なんだなぁと思います。
【中将】 “昭和”という縛りを外しても、ランキング中で石川さん以外にランクインしている演歌歌手は一人もいませんでした。石川さんは日本一カラオケで歌われている演歌歌手ということで間違いないです。
【橋本】 北島三郎さんや氷川きよしさんもランクインしていないんですね……。
【中将】 僕も演歌と言えばカラオケでよく歌われるイメージがあったんですが、意外な結果でした。演歌ファンが集まるカラオケスナックは多いんですが、それでも全体から見ると一部のマニアックなものになってるのかもしれませんね。たしかに普通のカラオケスナックだと、歌われているのはもう1990年代以降のJ-POPが主流だし、昭和の曲でも1980年代のアイドルやバンドの曲ばかりですからね。
さて、最後にご紹介するのはもっとも歌われている昭和歌謡です。”歌謡”というかポップスと言ったほうがしっくりくると思いますが、尾崎豊さんの「I LOVE YOU」（1983）。ランキング51位でした。
【橋本】 なるほど……。たしかにカラオケスナックでもよく聞きますね。
【中将】 尾崎さんが生きていたら58歳。コアなファン層も50代になっているので、一般的なカラオケスナックの客層とかぶりますね。
今回、カラオケの再生ランキングはこんな結果でしたが、YouTubeやTikTokではまだまだ昭和歌謡の人気の高まりを感じます。SNSを通してどんどん曲を覚えて、カラオケでも昭和歌謡を歌う若者が増えてくれるといいですね。
（※ラジオ関西『中将タカノリ・橋本菜津美の昭和卍パラダイス』2023年3月14日放送回より）
