生態系を破壊するプラごみを減らそう! 「社会全体を巻き込んだ取り組みが問題解決へ繋がる」と環境部 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

生態系を破壊するプラごみを減らそう! 「社会全体を巻き込んだ取り組みが問題解決へ繋がる」と環境部

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 兵庫県ではプラスチック資源循環を推進する為に、官民連携で『ひょうごプラスチック資源循環コンソーシアム』において【1】プラスチック使用削減【2】水平リサイクルの促進【3】市町が回収する製品プラスチックの効率的な資源循環【4】行動変容の促進、という4つのテーマを掲げた。

「兵庫県ではごみ拾いなどの成果を写真や地図で“見える化”し発信するスマホアプリ『ピリカ』を活用し、日本たばこ産業の進めている『Rethink PROJECT』の協力を得て“ピリカ自治体版見える化ページ・クリーンアップひょうご”のWEB開設を実現しました。また、県内での企業の協力や活動も広がっています。たとえば城崎温泉旅館協同組合では、エコツーリズムの一環としてプラスチック使用削減を目指し歯ブラシなどのアメニティグッズ持参を呼びかけています。イオンリテールで展開されている『Loop』では、使い捨て容器の削減目的としてリユース可能な容器で販売し、製品を使い終わったら容器を店舗で回収・洗浄・製品の再充填を行い、再び商品を販売する仕組みを開始。現時点で兵庫県内10店舗に広がっています」(吉田さん)

ごみ削減の「見える化」に力を入れる兵庫県

 2018年6月に発表されたUNEP(国連環境計画)の報告書『シングルユースプラスチック』をご存知だろうか。これによると、日本のプラスチックごみの廃棄量を人口1人当たりに換算すると32キロであることが述べられている。

 ショッキングな事実を受け、私たち一般消費者が心がけるべき行動を質問したところ「ごみになるようなプラスチックは、なるべく使わない・もらわないで」との回答が。兵庫県の人口はおおよそ540万人。1つのプラスチック製品を仮に1グラムとした場合、県民1人あたり1つ使用しないだけで5.4トンも削減できる計算となる。日本の総人口で考えると125.5トンのプラスチックを使わなくて済む。ちなみにプラスチックスプーンは平均3〜4グラムというから、本来の削減量はかなり大きくなることがわかる。その上で、吉田さんは『ごみ出しルール』についても呼びかけた。

「食品トレイやペットボトルを店頭に出せば業者が回収・再生処理を行い、ふたたび同じアイテムとして利用が可能です。ただし、廃棄物が正しくリサイクルされるためには、ごみ出しルールが守らてれいるかがかなり重要。ペットボトルはさっと洗い蓋を取る、食品トレイや透明容器の場合もさっと洗って回収ボックスへ。あと、値段や商品名の書かれたシールやフィルムは、剥がしたり切り取ることも忘れないでくださいね」(吉田さん)

リサイクルを正しく行うために、ごみ捨てのルールは厳守したい

 最後に、松林さん・吉田さんは「行政は消費者が取り組みやすい方法・システムを作っていきます。みなさんにはどんな小さなことでも、少しずつでもいいので、取り組みへの協力と正しい行動をお願いしたいです。それがプラスチック削減やリサイクル好循環に必ず繋がります」と切なる思いをリスナーに語りかけた。

守るも壊すも、自然環境は我々一人ひとりの意識ひとつで大きく変化する

※『正木明の地球にいいこと』 (ラジオ関西、月曜午後1時~。アシスタント:荻野恵美子)2023年3月6日放送回より

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