5月1日に就任した丸谷聡子・第15代兵庫県明石市長が同日午前、初登庁し、「重責をひしひしと感じる。“市民目線”で、市民に向いて、ひとりひとりの声に丁寧に耳を傾けたい」と抱負を語った。
登庁前、自身が5歳の時に他界した父の遺影に「行ってきます」と告げた。その時、名前の「聡」について、「耳で公（おおやけ）の心を聞くのだ」という父の声が聞こえてきたという。
これから具体的な業務に取り掛かるが、3月末の出馬表明だっただけに、1か月半前までは、市長としての自分の姿を想像していなかった。
丸谷市長は「職員も同じ思いだったと思う。チーム明石として全職員と業務を進めるうえで、まず局長以上と話をして、あす（2日）の職員訓示に臨みたい。近く全職員との面談も始めたい」と話した。
◆「市長へのお手紙、なんでも聞かせてほしい」
丸谷市長はさらに、「子どもを核にした街づくり」「SDGs未来都市」など泉房穂前市長の打ち出した路線は継承するとした。
こうした中、「市長へのおてがみ まるちゃんポスト」の設置を公表した。
泉前市長も意見箱を設置したが、これをリニューアルし、市民から幅広く困りごとや改善点などを募る。設置場所は従来の市役所と明石駅前の商業施設4か所から、5月8日以降は市民センターやサービスコーナーも追加して計12か所に増設、専用メールアドレス（maruposu@city.akashi.lg.jp)でも募る。
◆タウンミーテイング、5月中にも
重点政策の1つに挙げた「市民とのタウンミーティング（毎月開催）」については、テーマ別、地域別の開催や、子どもたち、障がい者、子育て世代などに向けたグループ分けとした車座をイメージ。ミーティングでの議論内容や提案を、絵や図形などのグラフィックを用いてリアルタイムにまとめる「グラフィックレコーディング（グラレコ）」を導入し、早ければ5月後半にはスタートさせたいと述べた。
泉前市長は積極的にツイッターでの情報発信（2021年12月21日～現在）をしていた。丸谷市長は、「個人での発信というよりは、まず明石市として動画チャンネルや広報誌などを通じての発信を進めたい」とした。
